○神坂達成議員 公明党さいたま市議団の神坂でございます。通告に従いまして、順次御質問させていただきますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
それでは、まず初めに1点目、福祉コンシェルジュ制度の創設について伺います。
平成26年、さいたま市は高齢化率が21%を超え、超高齢社会に突入しました。高齢化の進展に伴い、福祉行政に対するニーズはさらに高まっています。しかし、一口に福祉と言っても、高齢者福祉、障害者福祉を初め、そこには年金、医療、介護などが複雑に絡み合っています。まずは、こちらをごらんください。

これは、本市における福祉関連の対象者数をまとめたものです。まず、介護保険第1号被保険者では、10年間で14.42%増加、要支援、要介護認定者では16.21%の増加、65歳以上のひとり暮らし高齢者数は、わずか3年間で13.66%増加しています。さらに、身体障害者手帳保持者では、10年間で12.58%増加、療育手帳保持者では15.69%増と、軒並み高い伸び率となっています。今後2025年に向け、さらなる増加が予期される一方で、増大し、複雑化する福祉ニーズにどう寄り添っていくべきなのでしょうか。
現在の公的福祉サービスは、高齢者や子供などの対象者ごとに制度化され、サービスが提供されてきました。しかし、各制度の成熟化が進む一方で、既存の縦割りのシステムには課題が生じ、制度が対象としない生活課題への対応や複合的な課題を抱える人、世帯への対応に限界が生じ始めています。私は、これらの課題を調査するため、全国で初めて福祉コンシェルジュ制度を導入した名古屋市に視察に行ってまいりました。
この福祉コンシェルジュは、福祉に精通した担当者が市民の相談内容をしっかり聞き取り、わかりやすい言葉で、適切な制度や窓口を案内する目的で創設されました。主な業務としては、窓口における相談や案内、各種申請書類の記載案内、各区役所内における関係課への案内、関係専門機関や地域包括支援センターとの連絡調整などとなっています。対応件数では、区の平均で月900件に上り、日に換算すると50件という膨大な仕事量となっていました。中でも驚いたのは、福祉コンシェルジュの市民に対する積極的なアプローチでした。視察をする前は、椅子に座って、相談者さんはこちらまで的なことをイメージしていましたが、みずからが福祉関連フロアを歩き回り、本日はどうされましたかと明るく声をかけられていたことです。この積極的な声かけによって、混雑時の待ち時間の短縮や、誤った窓口に並んでしまい、また一から並び直すというようなこともなくなり、複数の分野にまたがる課題を抱えた市民にとって、相談窓口や手順が明確に示されるようになったと、その効果を教えてくださいしました。私は、てきぱきと働く福祉コンシェルジュを拝見しながら、こんな方がさいたま市にいてくださったらいいのになと思ってしまいました。
さて、こちらをごらんください。

これは、名古屋市が福祉コンシェルジュを利用された388人へのアンケート調査結果です。設問は2問で、福祉コンシェルジュの対応はいかがでしたかでは、93.8%の方がよかったとしています。また、福祉コンシェルジュは市民サービスの向上を図るために必要だと思いますかでは、93%が必要と回答しており、その好評ぶりがうかがえます。ですが、課題がないわけでもありません。福祉コンシェルジュには幅広い専門知識が求められるため、人材の確保や、そのお人柄はもちろんのこと、制度変更などに伴う継続的なフォローアップが必要となります。また、市単費事業のため一般財源の投入が必要になることです。しかしながら、名古屋市では制度創設3年目にして、全16区への福祉課への配置を推し進めました。今後についても、支所におけるサービス拡大を目指し、ニーズ調査や効果を検証するとしています。
本市においても、福祉行政の未来を展望するとき、市民に寄り添う福祉コンシェルジュの存在は、重大な役割を担ってくるものと思われます。本市においても先進市に学び、福祉コンシェルジュ制度を創設すべきと考えますが、見解をお聞かせください。

○清水勇人市長 神坂達成議員の御質問の1 福祉コンシェルジュの創設について、・ 増大し複雑化する福祉ニーズに対応するため、福祉コンシェルジュ制度を創設すべきではないかについてお答えしたいと思います。議員御指摘のとおり、高齢者はもとより障害の手帳保持者や介護保険サービス利用者数は、年々増加しているところでございます。また、世帯全体で複合的な課題を有している場合や、障害のある生活困窮者、若年性認知症、難病疾患の方など、最近の福祉に関する相談は、複雑また困難化しており、包括的に受けとめて必要なサービス等に適切につなげる福祉コンシェルジュのようなコーディネーターの配置や、総合的な相談支援窓口の設置は、重要なことと認識しております。
本市におきましては、現在生活保護に至るおそれのある生活困窮者のための相談窓口として、各区に生活自立仕事相談センターを設置しまして、相談支援員が生活困窮者の複合的な課題に応じまして、支援プランを策定の上、支援を実施しております。また、他の制度を利用することで自立を見込める方には、関係機関への案内、あるいは連携して支援を行うなど、コーディネートも行っております。これらの支援を包括的、継続的に行うことで、生活困窮状態からの早期脱却を目指しております。しかしながら、制度の導入部分が経済的困窮者であるため、福祉全般とは言えず、一部の限定した事業と考えられます。現在国では、高齢者、障害者、また子供、生活困窮者等全ての人々が地域で暮らし、生きがいをともにつくり高め合う地域共生社会の実現を提唱し、そのために介護保険法、また社会福祉法等の各種法令の改正、また補助事業が創設され、地域共生社会の実現に向けた取り組みを進めているところであります。また、核家族化や単身世帯の増加など、地縁、血縁関係の希薄化は、今まで果たしてきた地域の課題解決力を低下させ、その結果、日常生活に不便を来しながら、相談することもなく孤立化し、また従来の縦割りの行政サービスでは対応できない課題を抱えた市民も増加することを危惧いたしております。また、さらに福祉の相談に行きたくても、自分の欲するサービスを相談できる窓口がどこにあるかわからず、行政につながらないことで問題が複雑、困難化している場合も考えられます。そのた
め、国は地方公共団体に対しまして、地域の力をつけて地域課題を自分のこととして解決を試みる体制の整備、また複合的な課題を丸ごと受けとめて対応していく包括的相談支援体制の構築等を求めています。
私は、不安な気持ちを抱きながら福祉の相談に訪れた市民の方が、同じような説明を窓口ごとに何度も説明するということではなくて、職員がその方の気持ちにより添いながら、効率的、適切なサービスにつなげることが大切であるということで、常日ごろからこういった福祉の総合的な窓口ということについて、以前から大変重要な関心を持っていたところもございました。包括的な相談支援体制の構築には、福祉制度に精通し、相談対応能力にたけた人材の確保、あるいはその育成、組織体制を整えるための調整等の課題もありますことから、今後他都市の状況を調査し、その中で議員御指摘の福祉コンシェルジュ的な機能を含め、包括的な相談支援を提供する体制を整えてまいりたいと考えております。
いずれにしましても、議員から御指摘いただきました福祉コンシェルジュは大変重要な視点であると思っております。さいたま市が、これから区役所等のサービスを改めて再構築していく中で、大変重要な視点であると考えておりますので、今後これら課題も踏まえながら検討を進めていきたいと考えております。

○神坂達成議員 私の質問を深く理解した上で、大変に力強い御答弁をいただきました。地域共生社会実現のため、一日も早く実現していただきたいと申し上げまして、次の質問に移りたいと思います。

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