1.救急医療情報キットの内容拡充及びICT化の取り組みについて
(1)取り組み概要について
(2)実施及び効果について
(3)課題及び今後の方針について
超高齢化社会に伴い、救急車両の出動要請が増加する中、緊急搬送時間は年々増加しています。国の統計を見ても搬送時間の推移は10年間(平成15年と25年を比較)で10分遅くなっています。
今後、更に増加することを考えれば一刻も早く搬送先を確保すると共に、緊急搬送時の処置体制の強化が重要であることは容易に想像できます。
これらを具体的に進めるために緊急搬送支援システムはさらに重要となってきます。
視察した渋川広域消防本部では、統合型医療情報システムの導入後、重症以上の搬送事案に占める4回以上の不可件数の割合は、32%減少となっていました。
このタブレット端末を導入したシステムは、既にさいたま市でも導入されていますが、渋川広域消防本部ではさらに一歩進め「多忙な現場では利用しにくい」「実績入力にタイムラグがある」などの現場の声を解消するためスマートフォンの導入を開始していました。
これによって更なる情報の正確性が増したと同時に、平均現場活動時間も6.6分(平成24年6月~12月)から5.5分(平成25年6月~12月)となっており、1.1分の短縮となっていました。
本市においても緊急搬送現場におけるスマートフォンの優位性を議会で取り上げながら、市の緊急体制の再構築に向け政策提案を行ってまいりたいと思います。