今、ジョギングやウォーキングが健康志向とあいまって、大変な流行となっていますが、市民の方より見沼田んぼを歩いていて気になることがあると連絡を頂きました。
それは、「見沼田んぼに木材をチップ化したものが大量に野積されているが放射線量は大丈夫か?また、近くでは菜園などで野菜を作っているがその影響はないのか。
更には、セシウム等が堆積し、近くの川に流れ込み地域を汚染しているのでは」との声が寄せられました。
早速、現地に赴き現場写真を撮ってきました。
膨大な量の剪定チップが野積され、まるで区画整理事業地かと思う様な状況で野積されています。
市民の方が放射線量について心配されるのも当然と感じました。
更に範囲を広げ調査したところ、この様な状態が見沼田んぼの中に4か所発見できました。
本来、見沼田んぼでの堆肥の生産は農地法・農振法・見沼基本指針などで規制されています。
更には、現在、農林水産省消費・安全局農産安全管理課より腐葉土・せん定枝堆肥については、生産・出荷及び施用を控えることが通達されています。
また、これまでに高濃度の放射性セシウムに汚染された腐葉土が出回り問題となったことから、やむお得ない事情を除き17都道府県では生産出荷の指導となっています。
残念ながら腐葉土の管理については、さいたま市に権限がなく埼玉県の管轄となる為、即、埼玉県の所管部署にさいたま市より報告をしていただき、「放射性物質を含む腐葉土・剪定枝堆肥の指導マニュアルに従っての調査及び指導の要請をしました。
また、さいたま市には、先にも述べましたように農地法・農振法・見沼基本指針などの農地利用という観点から、今後の対応を確認したところ「今後是正計画書も視野に入れた是正をしてまいりたいと考えております」との答弁をいただきました。
一日も早く原状回復を含めた是正がされることを期待し、今後ともしっかりと監視して行きたいと思います。
なお、市の職員に現地を確認していただき、放射線量の計測もしていただきました結果、現時点では周辺から高濃度の放射性物質は検出されていないとのことでした。
おわりに
論理は少々飛躍しますが、見沼田んぼに農地を借りて産業廃棄物を野積みすれば即、不法投棄で5年以下の懲役、若しくは1000万円以下の罰則が適用されることでしょう。
産業廃棄物と堆肥の原料では、全く次元は異なりますが、本来、見沼田んぼに持ち込んではいけないという点では同様です。
1円を盗むのと1000万円を盗むのも罪は同じように、ダメなものはダメと、しっかりとした行政監督のもと見沼田んぼを保全すべきと主張させていただきました。