2011年3月11日に発生した東日本大震災は観測史上最大のマグニチュード9.0の巨大地震に加え、広範囲にわたる大津波、原子力発電所における放射性物質の漏えい事故、及び石油コンビナート火災を伴う大規模複合災害となり、多くの尊い人命と貴重な財産を一瞬にして奪った、未曽有の大災害となった。
さいたま市が位置する南関東では、東京湾北部を震源とするマグニチュード7クラスの首都直下型地震発生の切迫性が高く、この地震によるさいたま市への甚大な被害が懸念されています。
このような状況の下で、6月定例会の総合政策委員会において、更なる防災行政のレベルアップを目指し以下の点について議案外質疑を行いました。
簡易な報告となっていますが宜しくお願いします。

Q、災害情報の多言語発信について
さいたま市には多くの外国籍の方が暮らされているが、災害時に英語、中国語、韓国語、スペイン語、ポルトガル語等の多言語による災害情報発信が必要と思われるが本市の見解を伺う。

A、本市における災害多言語情報センターの設置につきましては、さいたま市地域防災計画において、外国人対策班が外国人に対する広報や相談、情報の提供、通訳及び翻訳ボランティアの確保を行うよう位置づけておりますので、今後社団法人さいたま観光国際協会との連携も含め、検討できるよう所管課の方と調整してまいりたい。

Q、災害対策本部設置にともなう職員の参集について
発災時には市災害対策本部が設置されます。その中では第一配備から第三配備が想定されています。第一配備では、震度5弱で職員の1/4、第二配備では震度5強で1/2、第三配備では震度6以上で全員参集となっています。しかし、現在、市の職員の住まわれている地域は、市内が約6割で市外が約4割と聞いていますが、災害対策本部の第三配備が発令された場合に職員の全員が市内施設に馳せ参じ避難所開設という公助において重要な初動体制の職務に耐えうるのか、この問題に対して市の見解を伺う。

A、災害発生の初期段階では、一刻を争う災害応急対策に従事する職員の役割は重要であり、職員の円滑な参集は道路や交通機関などの状況により、職員が参集できない場合も考えられ課題であると認識しております。
また、災害時の初期対応といたしまして、避難場所を開設する職員の配置については、従来市内在住職員を対象として避難場所ごとに5名の職員を選任しておりましたが、市外に居住する職員がふえてきたことにより、避難場所担当職員を市内在住職員だけで構成することが難しくなってきたところでございます。
このことから、地域防災計画の改定に合わせて、職員動員体制を見直し、市外に居住する職員を含めて避難場所担当職員を選任することにより、人員の確保をしたところでございます。
なお、地域住民と避難場所の施設管理者、市職員等により構成しております避難場所運営委員会は、平時から避難場所の運営協議を行う場として設置しており、災害時の混乱を少しでも解消し、地域住民が中心となって避難場所の運営が行えるよう取り組んでいるところでございます。

以上、簡単ですが報告させていただきます。
なお、後日、HPにおいて質問と答弁の全文も掲載させていただきます。