4.ジェネリック医薬品差額通知事業について
(1)H24~25年度の実施状況について
(2)H26年度の取り組み予定について
(3)レセプトを活用したデータヘルス計画の推進について
(4)医師会へのデータ提供について
○神坂達成委員 続きまして、4、ジェネリック医薬品の差額通知事業についてお伺いをいたします。
先日、私、井上委員長と一緒に、このジェネリック医薬品が大変進んでいる、先進的に取り組まれている広島県呉市に行ってまいりました。呉市にお話を聞きましたら、埼玉県とか全国各地からこの方法を研究しにきていますということで、一月前にも埼玉県が来たばっかりなんですなんていうお話をされておりましたけれども、まず、この1番目の平成24年度さいたま市でも既に通知事業を始めていただいておりますけれども、24年から25年度の実施状況、特に効果についてお聞かせください。それから、(2)として、平成26年度の来年度の取り組み、どのような取り組みをしていくのか、まずお聞かせいただきたいというふうに思います。
○福祉部長 まず、(1)の平成24年度から25年度の実績の状況でございます。
まず、ジェネリック医薬品の差額通知事業、この事業につきましては、国民健康保険の被保険者の中で差額が大きいとされております生活習慣病や慢性疾患等を対象とした医薬品を使用している被保険者の方に対しまして、平成24年度から年3回ジェネリック医薬品に切りかえたときの差額金額を記載した通知を行いまして、医療費の適正化に取り組んでいるところでございます。
平成24年度につきましては、初回に発送をした翌月の平成24年8月から25年7月までの1年間につきまして検証を行っております。延べ2万9,640人の方に差額通知を送付いたしました結果、3,473人、約11.7%の方がジェネリック医薬品に切りかえております。効果額につきましては、ジェネリック医薬品に切りかえた後、継続してジェネリック医薬品を使用した場合、自己負担分を含めまして医療費10割というふうに考えたときに、約4,100万円の削減効果が認められた状況でございます。さらに、国保の保険者負担、これはさいたま市の負担になるのですけれども、負担で申しますと約2,900万円の削減効果が出ております。
平成25年度におきましては、平成24年度と同じ疾患の医薬品を対象にいたしまして、平成25年7月と11月に延べ1万5,132人の方に通知をしたところでございます。
続きまして、平成26年度の取り組み予定でございますけれども、今後、国民健康保険の運営協議会にはかりますとともに、医師会や薬剤師会等との協議を行いながら、これまでの実績を勘案しながら、事業の継続を行っていきたいと考えております。
また、あわせてジェネリック医薬品の利用率向上につながるほかの自治体の施策などについても調査研究を行いまして、さらにジェリック医薬品の使用促進に努めてまいりたいと考えております。
○神坂達成委員 ぜひとも国保については、さまざまな議論がございますけれども、少しでも負担を減らしていくと、市の負担も減らしていく、また本人の負担も減らしていくということで、非常に重要だと考えておりますので、どうぞ推進をよろしくお願いいたします。
(3)レセプトを活用したデータヘルス計画の推進について
○神坂達成委員 続きまして、3番のレセプトを活用したデータヘルスの計画についてお伺いしたいというふうに思いますが、本年6月、閣議決定をされました日本再興戦略で予防健康管理の仕組みとして、データヘルスの計画の策定が盛り込まれております。データヘルスは、医療保険者がレセプト、健康診断情報等のデータ分析に基づいて、健康事業受診勧奨などを効果的に実施するために作成する計画で、厚生省は、来年度予算概算要求で市町村国保での取り組み推進に97億円を計上しております。
さいたま市について、これにどのように対応していくのかお聞かせ願いたいというふうに思います。
○福祉部長 (3)レセプトを活用したデータヘルス計画の推進についてお答えをいたします。
このデータヘルス計画でございますけれども、今、委員がおっしゃったように、保険者が保有するレセプトや特定健診などのデータを活用いたしまして、加入者の健康づくりや疾病予防、病気の重症化予防につなげる事業というふうに理解をしております。
本市におきましては、国の方針に基づきまして、国民健康保険中央会が開発しております健診保健指導、こちらの指導というのは健診結果ですとか、保健指導結果などの情報、それから医療の分野、こちらは診療内容等の情報、それから介護の分野、要介護区分や利用サービスの状況などの情報、これらの情報をデータベース化いたしまして、保健事業に活用する国保データベース、通称KDBというふうに言っておりますけれども、このシステムが近く稼働する予定であるということから、来年度以降このシステムを利用いたしました分析結果を活用して、データヘルス計画の実施等の調査研究をまず進めてまいりたいというふうに考えております。
○神坂達成委員 その中で、その国保のデータベースの使い勝手がまだ今のところ不明であるというふうな、1回レクを受けましたら、そのようなお話がありましたけれども、これについて正確な、では、どういった使い勝手があるのかと、またどう使っていくのかという決定というのは、市としていつぐらいされていく予定なのでしょうか。また、わかる予定なのでしょうか。
○福祉部長 具体的にはまだいつごろというところまではいっておりませんが、私どもといたしましては、この国保中央会の動きに合わせて他の自治体のほうの、先ほど呉市というようなお話もありましたので、他の自治体計画の使い方についても研究調査をしていくという予定でございます。
(4)医師会へのデータ提供について
○神坂達成委員 ありがとうございます。呉市のほうでは、独自、民間企業がつくったシステムを利用して、さまざまな取り組みがされておりました。1つ、その中では、(4)番として、医師会へのデータ提供についてということがございます。なかなかジェネリック医薬品を導入するには、医師会の協力がないと進みませんと、ここがあくまでも要になりますというお話がありましたけれども、逆にこのレセプトデータを活用、レセプトを活用することによって、医者にフィードバックができるものもあるのですというようなお話もいただいてまいりました。
1つは、併用禁忌等でございます。病院に行く方は何個も病院に通われていて、例えば1つの病院では血圧を下げる薬を飲んでいる、もう一つの違う病院では、血圧を上げる薬を飲んでいた、こういった事例等もあって、医者がその併用禁忌のそのデータ等を見て、ああ、だから薬が効かなかったのかと、こういったものはどんどん出してほしいといったような大変感謝をされたというようなお話も伺いました。
そこで、まだ、先ほど不明であるということで、今後、医師会のデータ提供、どれだけできるのか、何ができるのかわからないかもしれませんけれども、もしわかることがあれば、教えていただきたいというふうに思います。
○福祉部長 まず、医師会へのデータ提供についてですけれども、まず、レセプトですとか特定健康診査等のデータが蓄積することによって得られます情報、これらを医師会に提供することにつきまして、まず医療機関とそれから保健予防事業を担当する関係機関が連携をしていくということがまず想定がされると思います。医療機関の治療だけではなく、当然予防あるいは治療の経過の中で保健予防事業等も含めた複合的な対策ということが必要になってまいると考えておりますので、まず、さまざまなデータをもとに、これらの取り組みを通して重症化予防それから医療費の適正化には役立つというふうに考えております。
今後導入を予定しておりますいわゆる国保データベースシステムにおきましては、やはり今お話ししましたように、このデータベースを最大限に活用いたしまして、この保健事業を市としてもしっかり行っていく、あわせて医師会に対しても、そことの連携も含めて効果的な対応をどのようにしていただけるのか、この辺につきましては十分検討したうえで対応を図ってまいりたいというふうに考えております。
○神坂達成委員 ありがとうございました。生活習慣病をその中で放置してしまうと、こういった方々がたくさんいらっしゃる中で、これもレセプトを活用して非常に有効であると、医者から大変喜ばれたというようなお話も聞いておりますので、ぜひとも御活用していただいて最大限の効果をさいたま市で出していただければというふうに思います。以上で私の質問を終わります。ありがとうございました。