2014年6月 保健福祉委員会 議案外質疑
4、待機児童対策について
(1)「待機児童ゼロ」について
○神坂達成委員
では、4点目に移らさせていただきます。待機児童対策についてということで、(1)待機児童ゼロについてお伺いをいたします。
さいたま市において、認可保育園を希望しながらも不承諾となった方々は2,155名。その中で、多くの方がその後、ナーサリーや家庭保育室等を利用されたのではないかというふうに推測をしますけれども、このナーサリーや家庭保育室に入った方々が、多くは大体ゼロ歳から2歳でその保育を終了されて、今度また、3歳のときには保育園だったりとか幼稚園だったりとか、さまざまな方向へ進まれるんではないかなというふうに思いますけれども、既にもうこの時点で、保育園等ではもう受け入れ先がいっぱいになっているのではないかというふうに思います。
ここで、3歳児から新たなところへ向かうときの対策というか、さいたま市はどのように方策というか、緩和策というか、お考えになられているのかお聞かせいただければというふうに思います。
○保育部長
神坂委員の御質問の待機児童について、待機児童ゼロについてお答えをいたします。
現在、家庭保育所においては満3歳児までの在籍が可能であり、その後の4歳児の受け皿といたしましては認可保育所、ナーサリールーム、幼稚園の預かり保育を利用していただいております。なお、ナーサリールームにおいては小学校就学前までの在籍が可能というふうになっております。本年4月1日現在の4歳児の待機児童数は7名でございます。他に空きのある施設もある状況でございます。新制度における小規模保育事業へ移行した場合には、満2歳児までが対象となりますが、認可の際に連携施設を設定することとなっています。教育保育施設としての調整が難航した場合には、市が調整を行うこととしており、連携施設の確保に努めてまいります。連携施設への入所については、選考の際に仮定するなど、保育の継続性を担保するための方法を検討してまいりたいと考えております。
○神坂達成委員
ありがとうございました。ただいま待機児童は7名ですよというお話があったと思いますけれども、今の待機児童全体128名のその内訳はわかりますか。その年齢別の内訳というか。
○保育部長
128名のうち、ゼロ歳児が6名、1歳児が46名、2歳児が49名、3歳児が20名、4歳児が、先ほど言った7名、5歳児がゼロでございます。
○神坂達成委員 ありがとうございました。
それでは、続いてお伺いしたいと思いますけれども、今回、5月末に地方分権改革第4次一括法が成立をいたしました。この成立について、成蹊大学法科大学院、小早川教授、これ地方分権改革有識者会議の座長代理を務められた方ですけれども、この方が保育所の面積基準について、「待機児童が多く、地価が高い地域では義務づけ、枠づけを見直し、時限的な特例措置として、今回国の基準よりも緩和できるようにした。地域の暮らしにかかわりのある行政の仕事が住民にも身近な自治体の判断でできるようにすることがねらいだ。当然、行政の中身も地域の実情に合ったものになってくることが期待される」とインタビューに答えておりました。
本市では、事あるごとに「国の動向を見据えながら」というふうに発言をされておりますけれども、今回、第4次一括法の成立を受けて、保育所の面積基準の緩和とか、こういったことについてどのようにお考えになられているか、見解をお聞かせいただければというふうに思います。
○保育部長
成蹊大学の法科大学院、小早川教授のコメントに対しての見解ということですけれども、基準の強化や緩和について、地域の状況に応じて各自治体の判断でできるようになることは大変いいことだと思います。
ただ、保育所の基準面積につきましては、緩和をした場合にも、既存施設においては施設改修の必要性だとか、保育士の確保、翌年度以降の持ち上がり定員の確保、園庭の確保など、多くの課題等があるものと考えております。
また、時限的な措置であるため、期間を経過した後、基準をもとに戻すことについて等でございますが、保育士の雇用の問題、施設の改修の必要性等の課題があるものというふうに考えております。
○神坂達成委員
はい、わかりました。ありがとうございます。
私、今回、この保育面積の基準の緩和ということについて、どう表現したら皆さんにわかりやすいかなというふうに考えたんですけれども、例えば車の乗用車の定員は大体が、普通乗用車であれば定員は5名でございます。国の基準としては5人乗っていいよということでの義務づけ、枠づけがされているわけですけれども、さいたま市としては定員は4名でいこうと。5人乗るとちょっと狭いねということでの4名に設定をされているのではないかなというふうに思います。
当然、乗用車に5人乗るのと4人乗るのでは、4人で乗っていたほうがスムーズですし、室内も広いですし、ゆったり座れるのかなというふうに考えました。
でも、この前もさんざんお話をしましたとおり、この定員4人でこの車走っていこうよというふうにしているのは、政令市ではさいたま市と仙台市と熊本市だけ、近隣市では川越だけという中での状況が続いています。でも、さいたま市は保育の質の維持が大事なんだということで、車5人は乗せないんだよというふうな考え方なのかなというふうに私自身は思いました。
そういったときに、実際にさいたま市においては、1人定員に乗れるのに乗れない人たちがたくさんいる。本来であれば、乗っている人たちがちょっと詰めてあげようよとか、そういう譲り合う気持ちも大事なのではないかなと。現にそれで預けるところもない、仕事もないといって困っている人もたくさんいる中で、譲り合う、助け合う、こういったことは必要なんではないかなと、私は個人的には思いました。
その中で、先ほど、できない理由というのはたくさんございましたけれども、では、それに見合う、それができないんであれば、どんどん施設を拡大すればいいよ、設備とか、どんどん新しく保育園つくればいいんだというふうに言うけれども、現実にそういったことがさいたま市としては進んでいない。待機児童はふえる、不承諾数もふえていくという中で、この必要性というのは考えていかなければいけないのかなというふうに思います。
当然、私としても、保育の質というのは最も大事にするべきであるというふうには考えますけれども、でも、待機児童解消というのは、さいたま市にとっても最重要課題である中で、何か対策を講じていかなければいけないのかなと思います。勝手な、車を使っての表現になりましたけれども、また何か御感想というか、御意見があればお聞かせいただきたいというふうに思います。
○保育部長
委員言われたとおり、待機児童の解消というのは喫緊の課題ということで、私たち理解をしております。
市長のマニフェストでも、認可保育所3,600名分の定員増を図ることになっております。これを前倒しをしてでも制御していこうという考えで今おりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
○神坂達成委員
もう既に前倒しをしていくというふうな話で、じゃあ今年つくりますよ、来年つくりますよということはできないわけですね。実際にもうある程度数が決まっている、形が決まっている中で。一気にふやすということがなかなかできないというふうに思います。その中で、早急な対応がまず必要であるということを御認識をいただきたいと。何年かかけてやる、だから今の人たちはもう待機児童でもしようがないんだという考え方は、一つ違うんではないかなと。今困っている人たちをどうするか。困っている人に手を差し伸べるのが政治であり、行政の役割であると思っています。
これからどんどん前倒ししていくよ、2年後、3年後には待機児童なくなるよ。じゃあ、その2年間の人たちはどうするんですかということなんです。すぐ困っている人がいる。今から施設つくります、すぐつくれますか。どう考えたって、もう2年後、3年後でなければできないわけです。予算をつくって、許可を得て。こういった中での緊急な対応が必要なのではないかなと思います。これを聞いて、私終わりにしたいと思います。
○保育部長
先ほど話が出た家庭保育室ナーサリー、預かり保育と。家庭保育室ナーサリー等はまだ若干の定員の空きがありますので、今全国に配置している保育コンシェルジュさんを介して、そういうところをなるべく定員いっぱいになるように努力していくということとか、あと、やはりさいたま市には幼稚園という資源がたくさんありますので、これらを生かして預かり保育を充実させていただくとか、そういう方策を考えてまいりたいというふうに考えております。
○神坂達成委員
確かに空きはあると思います。緑区の方が入れなくて、どこかないですかという形で御相談をしたら、その方東京に勤められているんですけれども、大宮区のそういった施設を御紹介されたそうです。緑区から大宮区に行って、それからまた逆方向の東京に向かっていく、こういった中で、幾ら場所によっては空いているよと言われても、その使う人たちは大変不便であると思います。
ですから、市として全体では、それは当然空いているとは思います。空いているとは思うけれども、必要な場所に、必要なところにあるのかということが大事なんだというふうに思いますけれども。もう終わりと言ったのに、また聞いちゃって、ごめんなさい。
○保育部長
家庭保育室ナーサリー、本当にあわせて小規模保育等、これから来年にかけて整備をして、そういう方たちがないように、私たちも努力をしてまいりたいというふうに考えております。