○神坂達成議員 それでは、次に移ります。ブックシャワーの設置についてお伺いいたし
ます。さいたま市は、政令市になって以来、市民1人当たりの図書貸し出し数が政令数の中で日本一となっています。活字離れが叫ばれる中、文教都市として誇らしい限りです。そんな本市であるからこそ、利用者がより快適に図書館をお使いいただけるような取り組みが必要だと考えます。
今回この質問は、ある御婦人と図書館について懇談していた折、絵本を借りるときなど衛生上心配なので、必ずふいてから子供に渡していたとの言葉に端を発しています。早速、私の周りの子育て世代の方に同様の質問をしてみると、複数の方からアルコール除菌シートなどを使って書籍を利用していることを知りました。理由を尋ねると、絵本などに付着したインフルエンザやノロウイルスなどの感染が心配、また本に付着した髪の毛やにおいが気になるといった声もお聞かせいただくことができました。
そこで、私は他都市がどのような取り組みをしているのか調査しました。
結果、そこでわかったことは、全国各地の図書館で書籍消毒器を設置する動きが広まりつつあるということです。こちらをごらんください。
実際に設置されている書籍消毒器の写真です。この書籍消毒器は、電子レンジのような形をしており、利用者がセルフサービスで中に入れ、紫外線や送風で本を殺菌、清掃するものです。利用者からは、安心して本を読ませられるようになったとおおむね好評のようですが、一方で反対の意見として、気にしすぎ、過剰に心配する必要はないとの声もあるようです。本市において、書籍消毒器を図書館に導入すべきと私は考えますが、見解をお聞かせください。
○細田眞由美副教育長 神坂達成議員の御質問の5 ブックシャワーの設置について、・ 全国の都市では、書籍消毒器を設置する動きが広まりつつあるが、市民ニーズに応じて書籍消毒器を設置するべきではないかについてお答えいたします。
さいたま市図書館は、多くの皆様に御利用いただいており、市民1人当たりの貸し出し数が政令市で1位となっております。議員御指摘のとおり、図書館を利用される方の中には、本の衛生面に不安を感じられる方もおられますので、利用者の不安感を取り除くことへの配慮が必要であると認識しております。
現在、本市図書館では、多くの利用者に気持ちよく御利用していただけるよう、図書に抗菌加工されたビニールコーティングを施し、また返却の際には目立つ汚れや異物の除去に努めております。さらに、汚れが除去できない図書については除籍して買い直しをするなど、資料のメンテナンスを恒常的に行っているところでございます。これらにより、図書の安全性については問題がないものと考えております。
書籍消毒器につきましては、導入が広まり始めたところであり、またさまざまな御意見がございますことから、その性能や費用対効果等について研究を進めてまいります。