■神坂達成議員 それでは、次に移りたいと思います。3番、だれもが住みよい福祉のまちづくりについて、(1)バス停シェルターの設置についてお伺いいたします。本日取り上げますバス停は、国道463号線、通称浦和越谷線を浦和方面から越谷方面に向かい、クリーンセンター大崎を越えた地点にあります。このバス停の特性を一言で申し上げれば、障害を持たれている方の利用が大変に多いということです。理由は、埼玉県立浦和特別支援学校及びさいたま市社会福祉事業団が運営する大崎むつみの里があることによります。生徒数は、両校合わせると400名を超えます。当然全ての人がこのバス停を利用しているわけではなく、双方に確認したところ約60名の方が日々利用しているとのことでした。
こちらをごらんください。浦和方面に向かうバス停の写真です。校長先生にお聞きしたところ、こうして日々バスで通うこと自体が社会参画の訓練の一部となっており、とても大切なことなのだと教えてくださいました。ですが、通学は晴れた日ばかりではありません。雨の日も猛暑の日もあります。ですが、彼らの中には雨が降っても傘を差さない人がいたり、炎天下、縁石に座り込んでいる人もいます。その姿を目撃した市民からは、バス停に屋根をつけてあげてほしいとの声が私のもとに寄せられています。また、学校に確認したところ、保護者からもシェルター設置を求める声は昔より寄せられているとのことでした。
一方、国際興業バスとの交渉では、シェルター設置には約200万円が必要としています。今回のケースでは、市の補助制度40万円も使え、埼玉県バス協会からは80万円の補助金も活用することができます。にもかかわらず、国際興業バスは利用者の増加が見込めない、社内審査が厳しいなどの採算性重視の検討に終始し、福祉の視点は置き去りになったままです。ですが、この地域はそもそも調整区域です。大幅な人口増加は望めない地域です。利用者の増加が見込めないことを理由にするのであれば、はなから設置しないことを前提に交渉しているようなものです。しかしながら、さいたま市には、さいたま市だれもが住みよい福祉のまちづくり条例が制定されております。本条例の第6条では、市、事業者及び市民は、相互に協力し、及び連携し、一体となって福祉のまちづくりの推進に努めなければならないと規定しています。所管課にお聞きしましたところ、市内にはこれだけたくさんの障害者の方々が利用しているバス停は、ほかにはないとのことです。さいたま市だれもが住みよい福祉のまちづくり条例の理念に基づき、市は事業者に対して条例の趣旨を十分に御説明された上で、早急な設置を強く求めていくべきと考えます。ノーマライゼーション条例を掲げる本市の見解をお聞かせください。

■望月健介都市局長 神坂達成議員の御質問の3 だれもが住みよい福祉のまちづくりについて、(1)バス停シェルターの設置についてお答えいたします。
国道463号線、浦和特別支援学校停留所へのバスシェルターにつきましては、昨年9月のまちづくり委員会におきまして神坂議員より御質疑をいただいた後、市といたしましても埼玉県立浦和特別支援学校、大崎むつみの里にお伺いし、学校長や園長から現状並びにシェルター設置に対する意向の確認をさせていただいたところでございます。また、バス停のシェルター設置につきましては、原則民間路線バス事業者が行うものとなっており、施設への確認後、継続してバス事業者と協議を実施してまいりました。その際には、現状や施設の意向、福祉の視点もお伝えし、前向きに設置の検討を行ってもらうよう依頼したところでございます。さらに、市の補助金の活用以外にも、路線バスの特別支援学校やむつみの里への乗り入れなどにつきましても可能性を打診してまいりましたが、施設への乗り入れは道路幅員が狭小であることや、運行経路が延びることによる全体便数の減少など課題があることが示されており、実現は難しいと伺っております。バス事業者としては、今年度営業区域内の停留所のシェルター設置について秋までに決定していく予定と伺っております。市といたしましては、引き続き粘り強く働きかけていく考えでございます。さいたま市だれもが住みよい福祉のまちづくり条例では、議員御指摘のように市、事業者及び
市民が相互に協力して、誰もが心豊かに暮らすことのできる都市の実現に資することを目的に掲げております。当該バスシェルターにつきましては、市としても事業者と協力し、設置に向けて努力してまいります。

■神坂達成議員 私もこういった課題は、あくまでも民間が進めるべきもので、なかなか行政が手出しはできないことだとずっと感じておりましたけれども、この条例を発見して本当に市がかかわっていいのだということを再確認させていただきました。また、市長の御判断というのが非常に重いのだということも感じさせていただいております。これは、さいたま市交通バリアフリー化設備補助金も拝見をさせていただきましたけれども、駅のホームドアですと日々10万人利用者がいないと設置はできないけれども、例えばそこに視覚障害者の方がたくさん利用する盲学校があった場合は10万人以下でも設置できる、こんな条例になっていたかなと思います。どうか市長もこの必要性というのをもう一度感じていただきまして、早急な設置ができますようお力添えをいただければと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。