常任委員会議案外質問 2,農地政策について

2,農地政策について
(1)農地バンク制度導入について本市の見解を伺う。
(2)6次産業化について本市の見解を伺う。
【1】6次産業化にむけた本市の戦略と取り組みについて
【2】定年退職者と農家のマッチング事業について
【3】売りたい農家と買いたい企業等のマッチングについて
【4】見沼ブランドの確立やパッケージデザインについて


○神坂達成委員 それでは、農地政策についてお伺いをします。
今、首都圏30キロ圏内における地域では、その立地条件、またその優位性であるとかポテンシャルの高さが今世界的にも評価をされ、また注目をされています。そこで、(1)農地バンク制度導入についてお伺いをしたいというふうに思います。
農地バンク制度は、農地の所有者が管理できなくなった農地をウエブサイト上に掲載し、その土地の詳細情報を広く発信をすることによって、農地を貸したい人、借りたい人のマッチングを円滑に進めていく事業です。平成21年12月の農地法の一部改正により、農地の貸し借りについても制限が緩和をされ、全く農業の経験がない方や一般の法人でも農地を借りられるようになりました。一方、農業従事者の高齢化や農地の相続などによって所有者では管理できなくなる農地が近年急増し、耕作放棄地となり、周囲に悪影響を与えております。
そこで、さいたま市においても農地の有効利用や農業の活性化を図るための施策として、農地バンク制度は有効であると思います。本来であれば、農協などが率先をして取り組むべき案件であるかもしれませんが、しかし、さいたま市における農業を考えたとき、食料自給率の確保や後継者問題、労働力の慢性的な不足は待ったなしです。できるだけ多くの農地の貸借を推進するために、他市の事例などを参考にしながら速やかに実施すべきと思いますが、市の見解を伺います。
○農業委員会事務局副理事 2、農業政策についての(1)農地バンク制度について本市の見解を伺うについてお答えをいたします。
御指摘のとおり、高齢化、後継者不足により、耕作できなくなった農地を耕作のできる農家に貸したいという農家がふえてきている現状がございます。農業委員会では、台帳登録により、農地の貸借情報の収集、影響もあわせて行っており、収集した情報を地域の意欲ある担い手農家や農業生産法人に提供し、農地の利用集積を図っております。
また、農地の貸借情報の収集につきましては、農業委員会が年3回発行している農委だよりに情報提供の記事を掲載するとともに、農業委員を通してパンフレットを配布してPRを行っております。
  しかしながら、農地を貸す側の農家にとりましては、大切な財産を貸すわけでございますので、近隣で面識があり、しっかりと農業を営んでいる農家にお貸ししたいという御意向がございます。このように農地の貸借は貸し手と借り手の信頼関係によるところが大きいため、地域内で貸借が結ばれるケースが非常に多く、情報の提供をPRいたしましても、思うように情報が集まらない状況がございます。このようなことから、委員御指摘の農地バンク制度の導入につきましては、だれでもどこからでも自由に閲覧できるメリットがございますが、現在農業委員会で行っている貸借情報の収集、提供と比較し、内容や効果にどの程度の違いがあるのか、また、広く情報を提供することによって、農地転用目的の情報になる可能性もあることから、関係機関や団体からの意見や他市の状況を踏まえながら、調査研究してまいりたいと考えております。
以上でございます。
○神坂達成委員 農産物の市で発行しているたより等を拝見をさせていただきました。非常にすばらしいものだったというふうに思いますけれども、いかんせん発行部数でも少ないという状況がありますし、広く情報が伝わらない、こういった問題があると思います。こういった問題を解決しない限り、なかなか農業の発展ということについてつながっていかないと思いますけれども、その辺はいかがでございましょうか。
○農業委員会事務局副理事 農地の有効利用につきましては、委員御指摘のとおり、広く情報を発信しながら、適正な方にお借りしてもらうということが大事だと思います。しかしながら、農家の方の御意向としては、先ほど申し上げたとおり、しっかりと農業を営んでいる方にやっていただきたいという御意向もあることから、その辺は調査研究をさせていただきたいということでございます。

○神坂達成委員
 既に私のもとには水田をだれか借りてくれないかなというようなお話も伺ったことがあります。現実にその中で賄い切れない状況が起きている、こういったこともしっかりと御認識をしていただきたいというふうに思います。
それでは、次に移ります。
(2)第6次産業化について本市の見解を伺いたいというふうに思います。
今後TPP加盟参加が決まれば、急激に生産量を減少せざるを得ない農業において、今後地域経済の発展、農の活性化を図るために、第6次産業化は重要な産業になります。第6次産業化が株式会社として農産物に付加価値をつけ、起業のきっかけになって、産業として成立し、新たな雇用を生み出し、新しいさいたま市の発展に貢献することが期待をされます。成功例としては、広島県の世羅町などが有名ですが、そのほかにもタレント、田中義剛さんの花畑牧場、京都の農業生産法人の九条ねぎの例、滋賀の甲賀市、農業法人の甲賀もちの例、大阪枚方市の農家レストランの例など枚挙にいとまがありません。そこで、第6次産業化について、本市の戦略と取り組みについて伺いたいと思います。
○経済部長 6次産業につきましては、委員今るる例を言っていただきましたが、従来1次産業を主体としていました農業者が、2次産業の加工や3次産業の流通、販売にも主体的、総合的にかかわることにより、加工賃や流通マージン等の今まで2次、3次で事業者が得ていた付加価値を農業者自身が得ることによって、地域資源を生かした農業の活性化を図ろうというものです。本市では多くの加工業、流通、小売事業者がおりまして、農業振興ビジョンに掲げてございます安全・安心な地産地消プロジェクトにおきまして、市内の地域資源を生かした農商工連携に取り組むことにより、市内農産物のブランド化や商品開発を進めることとしております。市内での取り組みとしては、公益財団法人さいたま市産業創造財団の支援を受けました花卉生産農家が新たな商品の開発、生産、販売までを手がけた事例がございます。
また、支援策といたしましては、若手農業者を対象とした6次産業化、プランナーによります農業経営講習会を実施するなど、6次化のPRに努めているところでございます。
今後も講習会等の支援を継続して行い、農業者のアイデアとさいたま市の特色を生かした農業経営のサポートを進めてまいりたいと考えてございます。
以上です。
○神坂達成委員 続きまして、定年退職者と農家のマッチング事業についてお伺いしたいと思いますけれども、現在、大量の定年退職者を迎えた労働力が都内から市内に戻ってきています。一方、農家においては慢性的な労働力不足という問題を抱えています。その中でマッチング事業の可能性を見出すことができないであろうかと。定年退職者には第二の人生として希望や喜びを与え、農家にとっては労働力不足の解消というマッチングをウエブ上で展開する、その可能性について見解をお伺いいたします。
○経済部長 定年退職者と農家のマッチング事業についてお答えいたします。
農業に対する市民の関心と期待が高まっている中、65歳未満の市民を対象に、基礎的な農業の技術を習得し、農作業のサポートができる人材の養成を目的としました営農ボランティア事業を現在進めているところでございます。この事業が見沼グリーンセンターの圃場及び施設等を使用し、野菜や果樹などの基本講座及び専門的な技術実習を20回ほど行い、終了後、希望者は営農ボランティアとして登録され、農家からの要請とボランティアの希望との調整により農作業のサポートを行うシステムでございます。
現状は、農繁期にはすべての農作業が重なることや、農業経験が少ないボランティアが農作業をサポートすることに対しまして、相互の調整がうまく整わず、活躍の場は限られているところでございます。
しかしながら、市主催の田植え、稲刈り等の児童体験農園や親子体験教室などにおけるサポートメンバーとして、市民の農業に対する理解を深める重要な役割を担っております。
今後も営農ボランティアがどのような農作業がサポートでき、どのような活躍の場が創出できるのかを引き続き検討してまいりたいと考えてございます。
定年退職者を活用しての農家の労働力不足の解消というマッチングの可能性につきましては、営農ボランティアでの課題に加え、農作業や農業機械の使用方法の指導に時間を費やすことや、人件費の増大、そして生産コストの増大につながるなど、諸課題がございます。事実上難しいものがあると考えてございます。
○神坂達成委員 それでは、続きまして、農産物の売りたい農家と買いたい企業のマッチングについてお伺いをいたします。
この質問は私個人の体験によるものです。それは先日、野菜の加工を手がけている企業より、今まで北総地域から野菜を購入していたが、放射線量等で消費者からの目が厳しくなっているので、空間放射線量が比較的低いとされているさいたま市産の食材を購入したいので、紹介をしてほしいとの声が寄せられました。地元緑区の農家を2件ほど御紹介を申し上げたところ、スムーズに話が運んだようで、今後契約栽培に向けての話が現在進んでいるそうです。そのような事例は特殊な事例かどうか定かではありませんが、さいたま市がその仕掛けを広くウエブ上でつくり、発信していくことで、農業が元気なさいたま市を構築していけるのではないでしょうか。農地バンクや労働力のマッチングについてもそうですが、インターネットを使った施策の必要性も含め、市の見解を伺います。
○経済部長 農家と企業とのマッチングについてお答えします。
以前から市内スーパーマーケットや飲食店等からの問い合わせがございまして、本市としましても、生産者と調整を図り、一部農産物について提供しているところでございますが、多くは納入方法、期間、量、品目、価格等の面で折り合いが合わないケースが大部分でございます。このような状況の中、公益財団法人さいたま市産業創造財団等と連携を図り、市内食品製造業、飲食企業等におけるニーズの把握と市内生産者が供給できる農産物のマッチングに向け、検討を開始したところでございます。マッチングは新たな販路の拡大による農家経営の安定にもつながることから、関係機関との情報共有に努め、飲食業との意見交換の機会を設けるなど、さらなる取り組みを進めてまいりたいと考えてございます。
○神坂達成委員 今、農産物については、規格が大変厳しくて、ちょっと曲がっていたらランクが下がる。ちょっと大きさが違えば、商品として価値が下がる。こういった現状が続いている中で、マッチング事業によって大きさはある程度こだわらない。品質もちゃんとしていれば、曲がっていてもいいとか、大きさは自由であるとか、そういった企業がたくさんそういった商品を求めていますので、こういったことを進めることによって、農家にとってかなりプラスになっていくのかなというふうに思いますので、ぜひともお願いをしたいというふうに思います。
続きまして、4番目、さいたま市農業ブランドの構築についてお伺いをしたいというふうに思います。
今、食の安全性や地産地消の重要性が取り上げられておりますが、本市においても、例えば見沼ブランドや統一パッケージの提唱により、さいたま市の農産物における付加価値の創出が見込めるのではないかというふうに思いますが、見解をお伺いしたいというふうに思います。
また、その取り組みに向けた戦略やさいたま市の具体的な支援策などがあればお聞かせください。
○経済部長 ブランド確立パッケージデザインについてお答えいたします。
本市では、米、小松菜、サトイモ、クワイ、紅赤、チコリ、木の芽など、多彩で特色のある農産物が生産されておりまして、これらを活用した農商工連携による商品化、ブランド化を推進するとともに、販路拡大やPRに努めているところでございます。ブランド化の一例としましては、市内での作付面積が一番多く、良質米の産地であることから、県奨励品種「彩のかがやき」に市独自のブランド基準を定め、公募により名称とロゴマークを選定した、さいたま市のブランド米「さいたま育ち」を平成20年度より直売所、市内デパートの販売を開始し、また、一部市内飲食店でも使用され、大変好評であります。
農商工連携では、市内の酒販店、和菓子、洋菓子店と連携し、特産品のクワイを原材料としたしょうちゅうやさいたま市発祥のサツマイモ、紅赤を原材料としたしょうちゅう、さらにはお菓子を商品化し、販売を行っているところでございます。
今後も生産者と関係機関との連携のもと、伝統野菜のゴセキナ、落合キュウリなども新たなブランドとして位置づけ、付加価値を高めていくとともに、産地の育成とPRに取り組むなど、引き続き支援をしてまいります。
また、御指摘のパッケージデザインの活用につきましては、昨年「さいたま育ち」のロゴマークを商標登録し、米袋とあわせてロゴマークのシールを作成し、PRに努めているところでございますが、米以外の市内農産物での活用に向けても検討してまいります。
今後パッケージデザインを活用することで、本市の特色ある農産物や特産品の販路の拡大とPRに努め、新たなブランドの確立を目指していきたいというふうに考えてございます。
以上です。