1、子どもの弱視の早期発見について
(1)3歳児健診における屈折検査の導入について
(2)3歳児健診における屈折検査の実施方法について

神坂達成議員 公明党市議会議員団の神坂でございます。本日は会派を代表して質問させていただきますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。 それでは、早速ですが、質問に入りたいと思います。まず1番、子供の弱視の早期発見について伺います。(1)3歳児健診における屈折検査の導入でございます。眼鏡をかけても十分な視力が得られない弱視の割合は、子供の約50人に1人とされています。特に弱視については、目が発達する六、七歳頃までに治療のタイミングを逃してしまうと、その後の回復は難しいとされています。このため、3歳児健診における弱視の発見は大変に重要です。日本眼科医会においても、
屈折検査の必要性を訴えています。
こちらを御覧いただきたいと思います。屈折検査機の導入による弱視の疑いのある子供の発見率について、導入前と導入後について表を作成したものです。導入した全ての都市において顕著な効果が現れていることが御確認いただけると思います。市は、これまで私の質問に対し、前向きに検討する旨を示していますが、実施が1年遅れれば、それだけ多くの子供たちの目の健康が守れないことになります。屈折検査の導入に関する本市の見解をお聞かせください。

(2)3歳児健診における屈折検査の実施方法について伺います。本市の3歳児健診は、市の方針によって個別健診が選択されています。この個別健診については、全国でも数少ない先進的な取組です。しかし、事、屈折検査の導入となると、3歳児健診を実施している全ての病院において屈折検査機の導入を待たなければなりません。そこで、これまでにも提案してまいりましたが、目など専門性を要する検査については、各区の保健センターにおいて集団健診を実施すべきだと考えます。これにより個別健診と集団健診の利点を融合したハイブリッド方式とすることで、さらなる子供の健康管理に資するものと考えます。ハイブリッド健診に対する本市の見解をお聞かせください。

清水勇人市長 神坂達成議員の公明党さいたま市議会議員団を代表しての御質問の1、子供の弱視の早期発見について、(1)3歳児健診における屈折検査の導入についてお答えしたいと思います。
子育て楽しいさいたま市の実現は、私にとって一貫して重要な課題でありますが、子供たちの心身の健やかな生育を確保することは、その目標の実現に向け、何よりも基本になることだと考えております。3歳児健康診査は、視覚や聴覚、運動能力、さらに心の発達状況を確認して、子供の障害や病気を早期に発見することで、障害進行を未然に防止するための対応を始められるようにすることを目的として実施するものでございます。 令和3年2月に国が発表いたしました成育医療等の提供に関する施策の総合的な推進に関する基本的な方針においては、乳幼児における視覚や聴覚の異常などの疾病を早期に発見し、支援につなげていく環境整備の必要性が改めて示されているところでございます。 子供の弱視の早期発見につながる屈折検査の導入については、先ほど議員がお示しされましたとおり、既に導入した自治体において、治療の必要なお子さんをより多く発見できるようになったとの報告が、日本眼科医会から行われていることを承知しております。本市では、これらの動きや埼玉県眼科医会からの要望等も踏まえ、令和3年10月から、医師会から推薦していただいた
小児科医師、また眼科医師の協力の下、屈折検査の導入について検討を進めており、本年度は保健所が保有している屈折検査機器を用いたモデル事業を実施する予定としております。全面的な屈折検査の導入につきましては、今年度の試行事業の結果を踏まえて検討していく予定ですが、関係機関の御理解が得られるよう丁寧に調整を行いながら、今後の本格実施に向けて検討を進めてまいります。
次に、(2)3歳児健診における屈折検査の実施方法についてお答えしたいと思います。現在、本市の3歳児健康診査は個別健診方式でございますが、令和3年4月の調査結果によりますと、市内の3歳児健康診査の実施医療機関の中で屈折検査機器をお持ちの医療機関は約20%となっております。個別健診方式において屈折検査を含めた3歳児健康診断を実施していくには、実施できる医療機関の拡充が不可欠となりますが、全ての医療機関の準備が整うまでには一定の時間を要すると考えられるため、まずは個別健診と市における集団での屈折検査との併用型とする方法を検討しており、今年度の試行事業の結果も参考としながら、実施場所や実施方法等について検討してまいります。3歳児健康診査への屈折検査の導入によりまして治療可能な弱視の見逃しをなくし、お子さんの健やかな成長、発展が促せるよう努めてまいります。

神坂達成議員 本格実施に向けての宣言をいただいたと、このように理解しました。ぜひともさいたま方式、すばらしいものをさらに構築していただきたいと思います。