(1)多様な整備手法を活用した学校体育館へのエアコン整備について
それでは、次に移ります。4番、災害対策の機能強化について、(1)多様な整備手法を活用した学校体育館へのエアコン整備について伺います。これまで私たち公明党は、様々な機会を通して学校体育館へのエアコン設置を一貫して求めてまいりました。細田教育長からは、教育環境の改善、災害時の避難所機能の強化という観点から、体育館へのエアコン設置の必要性を御認識された上で、今後の整備手法、整備スケジュール、整備に係る概算事業費等について、小中学校空調機整備計画策定支援業務において検討するとの方向性が示されてまいりました。その上で、特に財政負担が大きいことから、最も有効な手法や国の補助制度を積極的に活用してまいりたいとの見解が示されてきたところです。
そこで、お伺いいたします。私が国会関係者から入手した情報によると、本年度で期限切れとなる総務省の緊急防災・減災事業債、通称緊防債が来年度以降も継続されるというものです。この緊防債は、地方債の充当率が100%、そのうち交付税算入率が70%であり、他の事業債と比較して財源的に非常に有利な制度です。当然、概算要求の取りまとめも発表されていない中、不謹慎ではないかとの御意見があるかとは思います。しかしながら、市の財政的負担を軽減して体育館へのエアコンを整備しようと思えば、今から準備しなければ、機を失することになりかねません。市内には162の小中学校があります。一気に全ての学校への整備は無理だとしても、緊防債の趣旨にのっとり、各区1校ないし2校を防災機能強化という観点から、先行して整備する意義は大きいと思います。市として緊防債を活用した体育館へのエアコン整備について、見解をお聞かせください。
●細田眞由美教育長 神坂達成議員の御質問の4、災害対策の機能強化について、(1)多様な整備手法を活用した学校体育館へのエアコン整備についてお答えいたします。
小中学校の体育館は、教育活動の場としてだけではなく、災害時には避難場所となることから、体育館へのエアコン設置は、本市としても重要な課題であると認識しております。議員御指摘の緊急防災・減災事業債、いわゆる緊防債につきましては、充当率が100%で、交付税措置としての元利償還金の70%が基準財政需要額に歳入される有利な地方債で、防災にも寄与する小中学校体育館へのエアコン設置は起債対象となっており、大変有利な整備手法であると認識しております。
緊防債の期限延長につきましては、私どもは現時点では、国等からの通知等はいただいておりませんが、小中学校体育館へのエアコンの設置は、1校当たり3,500万円という多額の費用を要する見込みであるとともに、国の学校施設環境改善交付金の確保の見通しが厳しい現状であることを踏まえますと、緊防債は可能であれば、活用を検討したい財源措置であると考えております。引き続き国の動向を注視していくとともに、緊防債の期限延長が正式に決定された場合には迅速に対応できるよう、本市の防災機能強化の観点からも、先行して設置する学校の選定等も含めて関係課と協議してまいりたいと考えております。
●神坂達成議員 ただいま緊防債が決まれば、積極的に整備していくということで、かなり前向きな御答弁をいただきました。ぜひともよろしくお願いいたします。