5 依存症対策について

5 依存症対策について
(1)ギャンブル依存症における早期発見と治療、及び、市民への普及啓発について


○神坂達成議員 依存症対策についてお伺いいたします。
 アルコールや薬物への依存についてはよく知られておりますが、ギャンブルへの依存が病気であることは余り認識されておりません。世界保健機関、WHOが定めている国際疾病分類には病的賭博として掲載されており、病気と定義されています。アメリカでは1960年代から社会問題として対策を講じており、最近はシンガポールや韓国でも、患者の数の増加から国家的課題として対策に乗り出したと聞いております。
 健全な範疇では市民の娯楽としてのギャンブルも、依存症になると病気であることを自覚しないまま、借金までして行い続けることが問題視されております。日本では患者数は増加しており、推計で200万人を超えると言われております。家庭内の不和により離婚に至ったり、多重債務や犯罪、自殺など、重大な社会問題に結びつくことも少なくありません。ギャンブルで身を持ち崩すのは単に本人の意識の問題ととらえがちでありますが、その基礎には依存という病気があることをしっかり認識して対応することが必要です。
 先日、ギャンブル依存症の克服支援に取り組まれているNPO法人JAGO理事の藤田いずみ氏から話を伺いました。ギャンブルなどの依存症については、まず本人や周囲の人が依存であることに気づき、状況が悪化し自殺などに至る前に回復に向けた適切な支援につなげることが大事であるとのお話でありました。
 早速、さいたま市で依存症対策の現状を調査するため、こころの健康センターにてお話を伺ってきました。驚いたことに、もう既にギャンブル依存症に対する相談は、アルコール依存症と同程度の件数が寄せられております。本人、家族や周囲の人が依存症であることに気づき、速やかに専門的な支援につながるよう広く市民への啓発を図るべきと考えますが、見解を伺います。
○青木龍哉保健福祉局長 5 依存症対策について、 ギャンブル依存症における早期発見と治療、及び、市民への普及啓発についてお答えいたします。
 議員の御指摘のようにギャンブル依存症は意思や性格の問題ではなく、WHOにおいても病的賭博として精神疾患の一つに分類されており、家庭内の不和や犯罪行為、DV、児童虐待、多重債務や自殺など、さまざまな社会問題と関連していることが明らかとなっております。しかしながら、ギャンブル依存症は、病気にかかった御本人が病気であることに気がつきにくいため、早期発見には御本人の周囲にいる御家族や知人、友人、職場の方々の気づきが重要であり、まずは適切な情報を得て、専門の相談機関に御相談いただくことが大切であると考えております。
 本市では、こころの健康センターを中心にギャンブル依存症への対策を進めてきており、延べで毎年200件前後の相談を受けています。
 適切な専門機関に相談することや病気の知識を得ること、同じ悩みを持つ者のグループに参加し支援を得ること、必要に応じて医療につなげることなどが治療上重要となり、またギャンブル依存症に関する心理教育やカウンセリング、家族間への介入などの方法が求められる場合もあります。
 早期発見、治療を促すために、また一人でも多くの方がこの病気から回復されるために普及啓発は大変重要と考えており、これまで市といたしましては、こころの健康センターでギャンブル依存症に関するリーフレットやパネルを作成し、また市民向けの講演会では、ギャンブル依存症から回復された当事者の方のお話を聞く会を設けるなどし、周知に努めているところです。今後は市のホームページで情報提供を行うとともに、市内の医療機関や相談窓口と情報交換を密にし、ギャンブル依存症についての研修会を開催するなど、さらなる対策の推進に努めてまいります。