会議:平成25年9月定例会 / 開催日:2013-09-10 / 役職:議員(本会議) / 出典:さいたま市議会 会議録検索システム

障害者優先調達推進法施行における本市の取り組み

◆神坂達成議員 こんにちは。公明党の神坂でございます。通告に従いまして、順次質問させていただきます。

それでは、まず1点目、障害者優先調達推進法施行における本市の取り組みについて、(1) 優先調達推進法施行における本市の検討状況についてお伺いいたします。

本年4月、障害者優先調達推進法が施行されました。同法では、自治体に対し、障害者が就労施設でつくった製品の購入や清掃などの業務委託を優先的に行うよう努力義務を課すとともに、障害者施設の受注機会の拡大を図るよう求めております。障害者雇用を推し進めていく根底には、ノーマライゼーション社会の実現があります。障害者がごく普通に地域で暮らし、地域の一員として、ともに生活できる社会を実現するには、職業による自立を進めることが重要です。これらを実効性のあるものとするために、① 物品の調達目標を定めた調達方針の公表、② その方針に即した調達の実施、③ 調達実績の公表が求められております。本市における障害者就労施設等の受注機会の拡大に向けた目標値や調達方針はどのように検討されているのか、お聞かせください。

次に、(2) 公契約による障害者の就業促進について伺います。

まずは、表1をごらんください。これは平成13年度から始まった岐阜県のハート購入制度です。同制度は、積極的に障害者を雇用している県内の中小企業から物品や役務を優先的に調達する制度で、年間を通じて毎月初日の障害者雇用率が4%以上の企業を対象に随意契約による優先発注を実施し、障害者雇用率向上に向けた先進的な取り組みがされております。

続きまして、表2をごらんください。こちらは岐阜県と同様の制度で、障害者の法定雇用率の2倍以上の企業に対し、随意契約による物品調達優遇制度を導入している地域です。政令市では、仙台市、新潟市、名古屋市、広島市、福岡市、また県では11県で既に導入されております。

一方、さいたま市では、法定雇用率1.8%達成の優遇措置として加点方式を導入しています。また、総合評価方式においても、同様の加点方式が採用されています。しかし、企業のコンプライアンスとして、本来障害者の法定雇用率は遵守されるべきものです。本市が行っている加点方式では、法定雇用率を遵守すれば加点対象となり、さらなる障害者の雇用にはつながりません。また、本市の制度では、登録時に法定雇用率を満たしていれば、登録後すぐに障害者が離職しても、その効力は2年間有効で、職場になじめなかったり、無理解やいじめが原因でやめてしまうなど、離職率の高い障害者の雇用現場にあって、同制度は何ら実態にそぐわなくなったとしても、チェック機能すらありません。逆に、加点目的で登録のときだけ障害者を雇用し、その後すぐに首を切ってしまうなど悪用されてしまう可能性も否定できず、公平、公正な制度の確立が求められるところです。これらの問題解決や障害者の一般就労率向上のためには、新たなる優先発注制度を早急に確立すべきです。制度が確立されれば、障害者の一般就労への機会を増加させます。本市としても先進都市の事例を参考に優先発注制度を確立すべきと考えますが、見解をお聞かせください。

続いて、(3) 障害者優先調達推進法施行における本市のヒューマン・ファクターについてお伺いします。

この優先調達推進法によってさまざまな努力義務が基礎自治体に課せられたことは、さきにも述べましたが、これらを障害者に寄り添い、実効性のあるものにしていくためには、財政局、保健福祉局、経済局等が一致団結して取り組まなければなりません。複数の部局にまたがる調整をスムーズに推進していくためには、市長のリーダーシップはもちろんのこと、ヒューマン・ファクターである事務方の協力なくしては実現困難だと思います。

そこで、お伺いいたします。優先調達推進法施行における推進体制について、誰がどのようにコーディネートしていくのか、見解をお聞かせください。

◎清水勇人市長 神坂達成議員の御質問の1 障害者優先調達推進法施行における本市の取り組みについて、(1) 優先調達推進法施行における本市の検討状況についてお答えいたします。

平成25年4月1日より障害者優先調達推進法が施行されました。この法律の目的は、障害者就労施設等が供給する物品及び役務に対する需要の増進等を図り、もって障害者就労施設で就労する障害者の自立の促進に資することであります。私自身も、これまで現場訪問の機会などを通じましてて、さまざまな障害者施設を訪問してまいりました。障害の程度や種別が異なるなど、さまざまな状況の中で、与えられた仕事に精いっぱい取り組んでいただいております利用者の皆さんのお姿に接し、障害のある方が真に自立できる環境をつくっていくことの必要性を痛感したところでもございます。

そのため、障害者の雇用を取り巻く課題が多い中、障害のある方の自立に向けて、さきの市長選挙でお示ししました新しあわせ倍増計画におきまして、障害者雇用事業所や支援施設等の物品を行政が優先的に購入する制度の推進を掲げました。障害のある方の働く場をより充実させていくためにも、本市において障害者優先調達に関する取り組みを推進していくことが重要であるというふうに考え、私が本部長を務める障害者施策推進本部会議におきまして障害者就労施設等からの優先調達について、幹部職員に対して指示したところでございます。

今後、本市におきましても障害者就労施設等からの優先的な調達の一層の推進を図るため、年度内に調達方針の策定及び公表を行う予定でございます。調達目標値といたしましては、前年度実績を上回る件数を設定することとして、次年度以降におきましても計画的な調達を推進していくために、前年度の目標件数をもとにした段階的な引き上げを検討しているところでございます。また、障害者を多数雇用する企業を認定し、優先調達の相手方として登録するための基準の作成を行うほか、障害者福祉サービス事業所等が提供する物品等について、各部局が調達を円滑に進めることができるよう情報提供を行うなど、障害のある方が真に自立できる地域社会の構築に向けて、ノーマライゼーション条例のさらなる実現を目指して、全庁をあげて障害者の皆さんのしあわせ倍増に向けて取り組んでいきたい、このように考えております。

◎大塔幸重保健福祉局長 神坂達成議員の御質問の1 障害者優先調達推進法施行における本市の取り組みについて、(2) 公契約による障害者の就業促進についてお答えいたします。

優先調達推進法の施行に伴い、先進自治体では公契約制度の見直しにより、障害者の就業促進が進められているところでございます。現在、議員がおっしゃられたように、岐阜県においては、従来の地方自治法施行令の規定に基づく特定随意契約により障害者の就労支援施設から物品等を調達する手段に加えて、法定雇用率を大幅に上回る障害者を雇用している企業に対しても優先的な物品等の発注を実施しております。具体的には、障害者雇用努力企業としての認定や登録名簿の作成、年間の発注見通しの設定及び調達実績の公表を行うことにより、障害者の就労支援施設等からの積極的な物品等の調達に努め、受注の機会の確保を図るものでございます。

本市の調達制度におきましては、競争入札参加資格申請時に審査項目として、障害者の雇用の促進等に関する法律に基づく法定雇用障害者数の達成状況、または雇用義務はない業者の雇用状況を設定しており、その状況に応じて資格審査数値に加点しております。競争入札参加資格は登録後2年間は有効となり、障害者の雇用人数の増減を随時参加資格に反映させることは困難ではありますが、公平、公正な調達制度のあり方を引き続き検討してまいります。

加えて、今後、先進都市の事例を研究しながら、障害者優先調達推進法に基づく調達方針を策定することとし、障害者を多数雇用する企業の認定及び登録を行い、その企業に対する優先的指名等の具体的な取り組みを進めてまいります。

次に、(3) 障害者優先調達推進法施行における本市のヒューマン・ファクターについてお答えいたします。

本市の障害者優先調達方針の策定につきましては、適用範囲が法に基づく国の基本方針において各機関のすべての内部組織とされており、本市のすべての機関が発注する物品等の調達に適用することから、各部局が積極的に優先調達を進めるよう、市長を本部長とする障害者施策推進本部会議を通じて周知徹底を図り、全庁をあげて障害者優先調達に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。

再質問(随意契約による優先発注制度・新潟市の事例)

◆神坂達成議員 2点、再質問させていただきます。

まず、今、障害者施策推進本部長である市長にぜひともお伺いしたいというふうに思います。

昨年度でございますけれども、さいたま市は、いろいろな工事を発注しております。工事関係、また業務委託関係等ありますけれども、昨年度、さいたま市が発注したのは全部で576社ございました。このうち法定雇用率を達成している、いわゆる加点された企業というのは、さいたま市においてわずか60社、パーセントにすると10.4%しかございませんでした。非常に少ない数字であるというふうに思います。また、業務委託をされた会社も594社、さいたま市からございましたけれども、こちらでは157社、26.4%しかなかった。こういった低い状況を変えていく。当然民間企業ですので、景気の問題等もありますけれども、市がしっかりとしたインセンティブを与えていく、誘導策をとっていく。そのための随意契約の優先発注制度、こういったものは必要ではないかと思いますけれども、まずお聞きしたいというふうに思います。

もう一点は、局長のほうから、先ほど障害者の雇用人数の増減を随時参加資格に反映させることは困難であるという御答弁がございましたけれども、私が視察に参りました新潟市では、その前年の年間を通した雇用率が達成していれば、その年に発注制度を行う、随意契約で行う、こういった制度をとられておりました。困難というふうにおっしゃられておりましたけれども、そういった方式をとることによって困難ではなくなるのではないかというふうに思いますけれども、御見解をお聞かせください。

◎清水勇人市長 神坂議員の再質問にお答えしたいと思います。

まず、本部長として、民間企業に私どもからいろいろな形で働きかけをしたり、あるいは民間企業が障害者の雇用率を高めていくための環境づくり、インセンティブを与えていくということの必要性は私どもも痛感をしているところでもございます。今、新潟市の事例が出てまいりましたけれども、新潟市あるいは岐阜県など、先行的に進んでいる自治体の事例なども十分に参考にさせていただきながら、今後どういった形で障害者の雇用の促進が図れるかということについても検討を積極的にやっていきたいというふうに思っております。

◎大塔幸重保健福祉局長 神坂議員の再質問にお答えいたします。

新潟市において指名競争入札、前年の雇用率に応じて対応しているという御質問でございますが、我が市の競争入札参加資格については、現状、登録して2年間有効ということになっておりますので、この点も含めて、今後、公平、公正な調達制度のあり方について、所管である部局と協議を進めてまいりたいというふうに考えております。

自転車運転における安全教育の推進(スケアード・ストレイト教育技法・ヘルメット着用)

◆神坂達成議員 次に移ります。

2 自転車運転における安全教育の推進について、(1) 中学・高校におけるスケアード・ストレイト教育技法を導入した交通安全教育の推進状況について。

私は、平成23年12月議会において、世代別の事故の特性を指摘したうえで世代別教育プログラムの構築を提唱し、体系的な安全教育の必要性を訴えてまいりました。その中で、小学生に対する免許制度を使った安全教育では、政令市で初となる子ども自転車運転免許制度の全校実施をしていただき、感謝申し上げる次第です。しかし、県内での事故発生率は依然として高く、さらなる推進が求められています。特に事故発生率が最も高い中学生や高校生への交通安全教育は最重要課題です。私は、この問題に対し、スケアード・ストレイト教育技法を用いた安全教育の必要性を指摘しました。答弁に立たれた局長からは、スケアード・ストレイト教育技法の有効性を認められたうえで、今後は、より多くの学校で実施し、一層の交通安全教育の充実を図ってまいりたいとの答弁をいただきました。しかし、その後、実施回数や今後の予定を伺ってみると、驚いたことに、相も変わらず県警からの割り当てによる3回のみにとどまっております。

そこで、お伺いいたします。市として拡充に向け、本日までどのような検討がなされたのか。拡充するための課題点、問題点は何なのか。本気で、より多くの学校で実施しようと思っているのか、見解をお聞かせください。

また、より多くの学校で実施するのであれば、県警任せにするのではなく、しっかりとした予算づけを行い、本市独自の事業としてスケアード・ストレイト教育技法を用いた安全教育を実施し、中学校の3年間のうち、最低でも1度はスケアード・ストレイト教育を受けたことがあると言われるような取り組みをすべきと思いますが、重ねて見解をお聞かせください。

次に、道路交通法改正における13歳未満のヘルメット着用努力義務について伺います。

昨今、まちに目を向ければ、3人乗り自転車に乗っている幼児たちのヘルメット着用率は上がっているように思います。しかし、自分で自転車に乗っている小学生たちのヘルメット着用率は、依然として低いままです。過日、県警より本市に対し、ヘルメット着用努力義務条例の制定をとの報道がありましたが、道路交通法の努力義務に対し、さらに条例で努力義務を課すことに、一体何の意味があるのでしょうか。それよりも、子どもたちがヘルメットを着用して自転車に乗ることが、男の子から格好いい、女の子からかわいいと思われ、保護者からは、うちの子どもにもかぶらせたいと言わしめる仕掛けが重要なのではないでしょうか。

10月にはツール・ド・フランスがやってきます。このツール・ド・フランスを活用したヘルメット着用のアピールは千載一遇のチャンスです。通り一遍の指導や啓発ではなく、子どもたちが親に、どうしてもヘルメットを買ってほしいと言わせるPRがなければ、小学生たちのヘルメット着用率は飛躍的に向上しません。このタイミングを逃すことなく、自転車安全都市として今こそ大胆にPRを始めるべきと思いますが、見解を伺います。

◎上亟啓介副教育長 御質問の2 自転車運転における安全教育の推進について、(1) 中学・高校におけるスケアード・ストレイト教育技法を導入した交通安全教育の推進状況についてお答えいたします。

スタントマンによる模擬交通事故を体験するスケアード・ストレイト教育技法を導入した交通安全教育につきましては、これまでの取り組みに加え、本年度から市立高等学校4校の各校代表生徒が、高校生の自転車マナーアップ伝達講習会に参加し、その後、各校の講師役となって講習会を実施いたします。

教育委員会といたしましては、平成23年度よりその効果を検証するため、体験した生徒からの感想や今後の決意について調査したところ、生徒からは、改めて交通事故の怖さを知りました、しっかりとルールを守り自転車に乗りたいなどの声を聞くことができました。また、企業との連携による実施なども含めまして、より効果的な実施方法等を検証してまいりました。

このスケアード・ストレイト教育技法を導入した交通安全教育は、交通事故を直視することで、その恐怖が生徒の心に強く残り、交通安全意識の醸成や高揚を図ることができる有効な取り組みと考えております。

課題につきましては、現行の実施回数では全生徒が卒業までにこの教育技法を体験することができないことでございます。教育委員会といたしましては、中学生や高校生の交通安全教育は重要な教育課題の一つであると認識しており、議員の御指摘を踏まえ、拡充に向けて検討してまいりたいと思います。

◎和田浩二市民・スポーツ文化局長 神坂達成議員の御質問の2 自転車運転における安全教育の推進について、(2) 道路交通法における13歳未満のヘルメット着用努力義務についてお答えいたします。

議員御指摘のとおり、平成20年6月の道路交通法改正により、13歳未満の児童や幼児を保護する責任のある者は、児童に自転車を運転させる場合のほか、児童、幼児を自転車に補助椅子などで同乗させる場合は、乗車用ヘルメットをかぶらせるように努めなければならないという規定が設けられたところでございます。しかしながら、児童、幼児の自転車乗車時におけるヘルメットの着用は、いまだ十分に普及されていない状況でございます。ヘルメットの着用は、自転車での転倒時や衝突時において、特に頭部への損傷を防ぎ、重大な事故を防止することにつながるため、市として着用の定着を図っていく必要があると考えております。

そこで、現在、埼玉県警察OBの交通教育指導員が実施している小学生対象の交通安全教室においては、ヘルメット着用の模範実技を行うとともに、来場している保護者に対して、ヘルメット着用は重大事故時のけがの軽減に有効であることについて御理解いただくよう努めておるところでございます。

また、小学校で各警察署の協力のもとに実施しております、先ほど議員からの御質問の中にもございましたが、子ども自転車運転免許事業においては、学科及び実技試験前の講習の中でヘルメット着用の必要性について指導しておるところでございます。

なお、毎月10日、県下一斉に行っております自転車安全利用の日キャンペーンにおいては、引き続き市内各所において自転車安全利用の呼びかけにより周知を図るとともに、市内の交通安全関係団体や民間会社が主催する交通安全教室においても、自転車の安全利用や児童のヘルメット着用の推進に協力していただくよう、さらに働きかけてまいります。

再質問(スケアード・ストレイト教育技法の実施費用)

◆神坂達成議員 ただいまありましたスケアード・ストレイト教育技法、これはスタント会社を使って、大体聞くところによりますと、1回30万円ぐらいであるというふうに聞いておりますけれども、さいたま市で3年間に児童に1人ずつ1回受けさせるためには、大体年間に20回やればできるわけでございます。金額にすると600万円程度かなというふうに思いますけれども、これを積み重ねることによって、さいたま市が本当に事故のないさいたま市になっていくであろうというふうに思いますので、ぜひともよろしくお願いいたします。