会議:令和4年9月定例会 / 開催日:2022-09-12 / 役職:議員(本会議) / 出典:さいたま市議会 会議録検索システム
子供の弱視の早期発見(3歳児健診における屈折検査の導入・実施方法)
◆神坂達成議員 公明党市議会議員団の神坂でございます。本日は会派を代表して質問させていただきますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
それでは、早速ですが、質問に入りたいと思います。まず1番、子供の弱視の早期発見について伺います。(1)3歳児健診における屈折検査の導入でございます。眼鏡をかけても十分な視力が得られない弱視の割合は、子供の約50人に1人とされています。特に弱視については、目が発達する六、七歳頃までに治療のタイミングを逃してしまうと、その後の回復は難しいとされています。このため、3歳児健診における弱視の発見は大変に重要です。日本眼科医会においても、屈折検査の必要性を訴えています。
こちらを御覧いただきたいと思います。屈折検査機の導入による弱視の疑いのある子供の発見率について、導入前と導入後について表を作成したものです。導入した全ての都市において顕著な効果が現れていることが御確認いただけると思います。市は、これまで私の質問に対し、前向きに検討する旨を示していますが、実施が1年遅れれば、それだけ多くの子供たちの目の健康が守れないことになります。屈折検査の導入に関する本市の見解をお聞かせください。
(2)3歳児健診における屈折検査の実施方法について伺います。本市の3歳児健診は、市の方針によって個別健診が選択されています。この個別健診については、全国でも数少ない先進的な取組です。しかし、事、屈折検査の導入となると、3歳児健診を実施している全ての病院において屈折検査機の導入を待たなければなりません。そこで、これまでにも提案してまいりましたが、目など専門性を要する検査については、各区の保健センターにおいて集団健診を実施すべきだと考えます。これにより個別健診と集団健診の利点を融合したハイブリッド方式とすることで、さらなる子供の健康管理に資するものと考えます。ハイブリッド健診に対する本市の見解をお聞かせください。
◎清水勇人市長 神坂達成議員の公明党さいたま市議会議員団を代表しての御質問の1、子供の弱視の早期発見について、(1)3歳児健診における屈折検査の導入についてお答えしたいと思います。
子育て楽しいさいたま市の実現は、私にとって一貫して重要な課題でありますが、子供たちの心身の健やかな生育を確保することは、その目標の実現に向け、何よりも基本になることだと考えております。3歳児健康診査は、視覚や聴覚、運動能力、さらに心の発達状況を確認して、子供の障害や病気を早期に発見することで、障害進行を未然に防止するための対応を始められるようにすることを目的として実施するものでございます。
令和3年2月に国が発表いたしました、成育医療等の提供に関する施策の総合的な推進に関する基本的な方針においては、乳幼児における視覚や聴覚の異常などの疾病を早期に発見し、支援につなげていく環境整備の必要性が改めて示されているところでございます。
子供の弱視の早期発見につながる屈折検査の導入については、先ほど議員がお示しされましたとおり、既に導入した自治体において、治療の必要なお子さんをより多く発見できるようになったとの報告が、日本眼科医会から行われていることを承知しております。本市では、これらの動きや埼玉県眼科医会からの要望等も踏まえ、令和3年10月から、医師会から推薦していただいた小児科医師、また眼科医師の協力の下、屈折検査の導入について検討を進めており、今年度は保健所が保有している屈折検査機器を用いたモデル事業を実施する予定としております。全面的な屈折検査の導入につきましては、今年度の試行事業の結果を踏まえて検討していく予定ですが、関係機関の御理解が得られるよう丁寧に調整を行いながら、今後の本格実施に向けて検討を進めてまいります。
次に、(2)3歳児健診における屈折検査の実施方法についてお答えしたいと思います。現在、本市の3歳児健康診査は個別健診方式でございますが、令和3年4月の調査結果によりますと、市内の3歳児健康診査の実施医療機関の中で屈折検査機器をお持ちの医療機関は約20%となっております。個別健診方式において屈折検査を含めた3歳児健康診査を実施していくには、実施できる医療機関の拡充が不可欠となりますが、全ての医療機関の準備が整うまでには一定の時間を要すると考えられるため、まずは個別健診と市における集団での屈折検査との併用型とする方法を検討しており、今年度の試行事業の結果も参考としながら、実施場所や実施方法等について検討してまいります。3歳児健康診査への屈折検査の導入によりまして治療可能な弱視の見逃しをなくし、お子さんの健やかな成長、発展が促せるよう努めてまいります。
高校生までの医療費無償化
◆神坂達成議員 本格実施に向けての宣言をいただいたと、このように理解しました。ぜひともさいたま方式、さらにすばらしいものを構築していただきたいと思います。
それでは、次に移ります。2番目、子育て支援の拡充について、(1)高校生までの医療費無償化について伺います。本年5月、総務省が公表した15歳未満の子供の推計人口は、41年連続の減少となり、少子化に歯止めがかかっていないことが改めて浮き彫りとなりました。
こちらを御覧ください。国が2015年に実施した、理想の子供の数を持たない理由を表にまとめたものです。妻の年齢が30歳未満と、30歳から34歳の両世代で共通しているのは、子育てにお金がかかり過ぎるという現実がここで浮き彫りとなっています。この課題を改善していくためには、国と地方自治体それぞれが子育て支援は次世代への投資であるとの理念に立脚し、あらゆる努力をしていかなければなりません。
私たち公明党は、若い人たちが希望すれば理想とする人数の子供を産み育てることができる環境整備の一環として、本年3月、市長に対して、高校生までの医療費無償化を求める要望書を提出しました。市長からは、未来にわたり持続可能な制度として安定して実施していくためにも、慎重に検討を進めていきたいとの考え方が示されました。
そこで伺います。我が会派の要望を受け、具体的にどのような検討がなされたのか。また、その結果、どうすべきと考えているのか、お聞かせください。
◎高橋篤副市長 神坂達成議員の御質問の2、子育て支援の拡充について、(1)高校生までの医療費無償化についてお答えいたします。
子育て支援医療費助成事業は、本市の子育て支援策として重要な役割を担うものであり、本年3月に提出されました高校生までの医療費無償化の要望につきましては、市として真摯に受け止めております。
御要望を受けまして、4月に政令指定都市並びに東京都内の特別区及び市に対しまして、今後の制度拡大予定などについて照会させていただきました。その結果、本市と同じく高校生への助成を実施していない政令指定都市11市につきましては、拡大を予定するとの回答はございませんでした。また、東京都内の特別区につきましては、未定との回答が多数を占めておりましたが、6月になりまして、東京23区の区長でつくる特別区長会において、令和5年度から都の助成を受け、高校生の医療費を無償化するとの報道がなされたところでございます。
現在、高校生まで医療費を助成しているほとんどの政令指定都市では、所得制限や自己負担の導入、また県から補助が出ておりますが、本市では県からの補助はなく、全てを一般財源で賄っているという違いがございます。このような状況もあり、これまでも国に対して、子育て医療に関して統一的な制度の創設や国と地方自治体が共同で検討を行う体制の構築について、指定都市市長会などを通じ、要請してまいりました。
本市といたしましては、高校生世代の医療費をどうしていくかということは重要な課題だと認識しておりますが、一方で、この事業につきましては将来にわたり持続可能な制度として安定的に実施していくことも大変重要であると考えております。対象者や負担の在り方を含めて、制度内容、事業費見込みや受給者数等の推移や将来予測など、現在様々な観点から検討しているところでございます。今後も将来的な財政負担も念頭に、他自治体の取組やその状況を注視しながら、市民ニーズや取り巻く環境を踏まえまして、引き続き検討を進めさせていただきたいと考えております。
◆神坂達成議員 現状についてはよく分かります。しかしながら、2月の代表質問でもこの件については取り上げました。そのときの答弁と全く一緒なのかなと私自身は感じたわけでございます。そのとき市長はおっしゃられているんです。これから人口減少などいろいろな社会環境がございますので、そういったものを含めて、やはりしっかりと検討して提案していきたい、このように言われているわけです。これはいつになったら提案されるんでしょうか。教えていただきたいと思います。
◎高橋篤副市長 神坂議員の再質問にお答えさせていただきます。
いつになったらというのは、現状は大変、すぐにということはなかなか--検討しているところでございまして、やはり財政的な負担、それから埼玉県の現在のシステムの関係などから、少し検討させていただきたいと考えております。申し訳ございません。
第3子以降の学校給食無償化
◆神坂達成議員 子育て世代は大変窮地に陥っていると思いますので、ぜひともさらに進めていただきたいと思います。
それでは、(2)第3子以降の学校給食無償化について伺います。原油高騰、物価上昇、食品の相次ぐ値上げなど、市民の家計は厳しさを増しています。さきにも述べましたが、特に子育て世帯は年間消費支出も高く、教育費の負担を含めるとなおさらです。私たち公明党は、これまで予算要望を通じて学校給食費の無償化を求めてまいりました。しかし、財政的な課題もあることから、一朝一夕にはいかないことは理解しています。
そこで、学校給食無償化への第一歩として、まず第3子からの学校給食費無償化を提案したいと思います。既に第3子からの学校給食無償化を導入している千葉市では、対象者は約7,000人、令和4年度の事業費は3億8,500万円となっています。そこで、本市の市立中学校、小学校において、第3子からの学校給食無償化を実施した場合の対象者数及び予算額は幾らとなるのか、お示しください。また、第3子からの学校給食無償化に対する本市の見解についてもお聞かせください。
◎細田眞由美教育長 神坂達成議員の御質問の2、子育て支援の拡充について、(2)第3子以降の学校給食無償化についてお答えいたします。
議員御案内のとおり、一部の市町村において第3子以降の学校給食費の無償化を実施していることは、教育委員会としても承知しており、現状の聞き取り調査等をしているところでございます。
御質問の本市で第3子以降の学校給食費無償化を実施した場合の対象人数及び必要予算額でございますが、令和4年9月1日現在で、市立小中学校に在籍している兄弟、姉妹の人数から算出したおおよその推計ではございますが、対象児童生徒数は約9,000人、必要予算額は約4億6,000万円と試算されます。このことから実施に当たっては、財政面や人員配置等を含めた制度設計について研究していかなくてはならないものと認識しております。
さいたま市教育委員会といたしましては、現時点では第1子、第2子にかかわらず、経済的な理由で学校給食費の支払いが困難な御家庭につきまして、就学援助制度の適用により学校給食費を市が全額負担してまいりたいと考えております。
スマートシティーの取組(安心安全・見守りに資する次世代防犯カメラ)
◆神坂達成議員 報道によりますと、9月1日、千葉県議会では、市町村の小学校含めて、第3子以降を無償化する予算が提出されたと聞いております。予算額は673億円。この予算が9月定例会で成立しますと、来年1月から既に始まるということになります。そうしますと、やはりさいたま市もしっかり進めていかなければいけない事業だと私は考えますので、ぜひとも前向きに御検討していただければと思いますので、よろしくお願いいたします。
それでは、次に3点目に移ります。スマートシティーの取組について、(1)安心安全、見守りに資する次世代防犯カメラの導入について伺います。埼玉県警の統計によると、市内の刑法犯認知件数は減少傾向にあります。一方、子供への声かけ事案や女性が被害となる強制わいせつ事件は依然として高止まりの状況が続いています。これを抑止するため、本市では地域団体等に防犯カメラ設置費用の一部助成を行っています。しかしながら、地域に偏りが発生しており、対策の強化が求められています。私はこれまでも、公園に自動販売機併設型防犯カメラの設置を提案するなど、防犯カメラが持つ犯罪抑止力を活用したまちづくりを提唱してまいりました。かつて防犯カメラというと、監視、プライバシーの侵害などネガティブな意見が多かったようですが、令和2年の市民意識調査では、公共の場所に防犯カメラが設置されることについてどう思うかとの問いに対して、できるだけ多くの場所に設置してほしいが51.9%、犯罪を抑止するのに効果的な場所にだけ設置してほしいが39.2%となっており、実に91%の方が肯定的な意見を持っています。逆に、設置してほしいと思わないは2.9%となっています。これらのことから、防犯カメラの推進は民意の実現といえます。
そこで、本日は先進事例として、兵庫県加古川市を御紹介したいと思います。加古川市では、スマートシティーの一環として、安心して子育てができるまちを目指し、平成29年度から平成30年度にかけて、市内に約1,500台の見守りカメラを設置いたしました。
こちらを御覧ください。上段は設置されているカメラ、下段は設置場所となっています。
次に、見守りカメラの特徴ですが、こちらを御覧いただきたいと思います。世界初の技術を搭載し、夜間など見えにくい場所でも最適な映像に自動変換し、カラー撮影することができます。
続いて、こちらも御覧いただきたいと思います。カメラ設置時に玄関や窓、ベランダなど撮影してほしくない場所にはプライバシーマスクを適用し、撮影しない配慮が可能となっています。写真の左側に黒く塗られているのが御確認いただけると思います。
また、その他の機能として、近年ICTを活用した子供や高齢者の見守りサービスが全国各地で広がりを見せていますが、同市では見守りカメラを活用した見守りサービス機能を付加しています。仕組みは、対象者が見守りカメラ付近を通過すると、内蔵されたビーコンがビーコンタグ情報を取得し、保護者や御家族に位置情報履歴を知らせるというものです。これには複数の民間事業者が参画した官民協働事業として実施されています。利用料は、小学生で月額220円から、認知症高齢者は市が全額補助の無料としています。本市で同様のサービスを実施した場合、高いニーズがあるのではないでしょうか。
さて、防犯カメラの設置効果について話を戻します。こちらを御覧ください。加古川市では、兵庫県が公開しているデータを分析した結果、平成29年を100として、令和3年の刑法犯認知件数が51%まで減少したと、その効果を公表しております。蛇足ですが、神戸市では、加古川市のこの結果を基に、持続可能な都市を目指し、2年間で約2,000台の防犯カメラを市内に設置しております。本市の未来を展望するとき、見守りや防犯という視点は今後注力していかなければならない事業です。必ずや本市の発展に資すると考えますが、本市の見解をお聞かせください。
◎清水勇人市長 神坂議員御質問の3、スマートシティーへの取組について、(1)安心安全、見守りに資する次世代防犯カメラの導入についてお答えしたいと思います。
本市では、さいたま市防犯のまちづくり推進条例の基本理念であります、自分たちの地域は自分たちで守るという防犯の連帯意識の下、市、市民等及び警察などの関係機関がそれぞれの役割を果たしつつ協働し、地域社会において犯罪を誘発する機会を除去することによって犯罪を起こさせにくい地域環境づくりを行うことを推進しているところでございます。
こうした中で、地域が自主的に行う自治会やPTA等の人目による防犯パトロールや、子供の見守り活動などの防犯活動を支援し、また犯罪のない、安心して暮らせる安全なまちづくりの実現を目的としまして、本市では自治会による地域防犯カメラの設置を支援するとともに、人通りが多く、犯罪が起こりやすい主要な駅前広場を中心に街頭防犯カメラの設置を進めております。このほかにも、本市におきましては学校、公園、駐輪場などに多くのカメラを設置しており、これらも犯罪等の抑止につながるものと考えております。
自治会による地域防犯カメラは、防犯パトロール等の自主防犯活動の補完としての役割を担っており、街頭犯罪の防止に効果があるものと認識しております。自治会が地域防犯カメラを設置するに当たっては、平成29年度から助成を行っており、今年度末までに合計100台のカメラが設置されると見込んでおります。計画的に複数台のカメラを申請される自治会が出てきたことや、警察やカメラ事業者等の協力体制が整備されてきたことなどから、年々申請台数が増えており、地域の防犯意識の高まりが見られるところでございます。この地域防犯カメラは、自主防犯活動の手段として有効であり、地域の防犯力向上の一助になっていると考えておりますので、今後も設置台数が増加するよう努めてまいりたいと考えております。
また、本市が設置する街頭防犯カメラにつきましては、犯罪防止と今後の防犯カメラの運用の在り方を検証するため、大宮駅西口周辺に5台、浦和駅東口周辺に5台の合計10台を設置しております。駅周辺区域におきましては、市内においても犯罪認知件数が多い場所であり、また令和元年に警察庁が実施いたしました子供、女性に対する犯罪等を防止するための調査研究におきましても、犯罪や犯罪前兆事案であるつきまといなどの発生が多く、被害リスクが高い場所に分類されております。このようなことから、人通りが多く不特定多数の人が行き交う駅周辺や繁華街の防犯対策については、引き続き市が重点的に取り組むことが必要であると認識しております。そのため、街頭防犯カメラについては、市内の全域を対象に設置箇所の拡大を視野に入れ、検討してまいります。
議員御提案のICTを活用した子供や認知症高齢者の見守りにつきましては、安心を確保する観点から重要な課題であると認識しております。全庁的な課題として、先行事例等の状況を参考にしつつ、関係所管と本市における導入の可能性、課題について検討してまいりたいと考えております。
◆神坂達成議員 この後、全駅に設置していただけるということで、大変に心強いなと思いました。反面、私の携帯、スマホには登録してありますので、連日のように声かけ事案であるとか、また不審者情報が届いてまいります。私も小学校低学年の女の子の孫がおりますけれども、その子が習い事に行くと、帰ってくるまで本当に心配なんです、大丈夫かなと。これは、今、習い事している子も大変に多いですし、親御さんも非常に不安に思っていると思うんです。なので、駅前だけではなくて、やはり町なかに設置を進めていくといったことが必要だ。また、そういう不安な親御さん、保護者の心に寄り添っていく、そのために設置していくといったことが必要だと思いますけれども、いかがでしょうか。
◎清水勇人市長 神坂議員の再質問にお答えしたいと思います。
先ほども御答弁で申し上げましたが、防犯カメラを有効に活用していくことは大変重要な視点だと思っております。また、あわせて、人の目の防犯パトロールというのも、これは、おかげさまでさいたま市も地域の皆さんのおかげで大幅に犯罪が減少してきました。ただ、もう一方で、地域の目といいますか、これは駅前だけではなくて、行き届かない場所というのもやはりかなりあるというふうにも認識しておりますので、いずれにしましても、これからやはり防犯カメラを有効に活用しながら、地域の防犯パトロールと連携しながら、犯罪の起きにくい環境を私たちとしてしっかりつくっていくということは大変重要な視点だと思っておりますので、これらについてしっかり検討していきたいと思います。
高齢者の移動・外出支援(15政令指定都市の交通費助成制度)
◆神坂達成議員 ぜひともよろしくお願いします。犯罪を抑止するためだけに設置する。そうなると、犯罪は警察の仕事だから警察がやればいいんではないかといった感覚に陥りますけれども、警察がそれこそ、あちらこちらに防犯カメラを設置するようになると、これは監視社会です。そうなってはいけないと私は思います。そういった意味では、自治体が設置することに大きな安心感や意義があるのではないかと、個人的にも思っておりますので、ぜひともさらなる推進をお願い申し上げたいと思います。よろしくお願いいたします。
それでは、次に移ります。4番、公共交通の利用促進及び高齢者の健康長寿と社会参加について、(1)として、高齢者の移動、外出支援について伺います。近年、さいたま市は、都内や県外からの転入者が増加しています。転入者の方からは、以前住んでいたまちでは、70歳を超えるとバス等に無料または100円で乗れていたが、さいたま市にはないのですかとの声が寄せられます。そこで、他都市における高齢者への交通費助成制度の実施について調査してみました。最も有名なのは東京都が実施するシルバーパスです。年齢70歳以上の非課税世帯の場合、負担金1,000円を支払えば、無料で地下鉄や路線バスに乗車することができます。
次に、政令指定都市における高齢者への交通費助成制度の実施状況を調べてみました。こちらを御覧いただきたいと思います。まず、実施している政令指定都市は、20政令指定都市中、実に15政令指定都市に上っています。内訳で見ると、市営バス、第三セクターを対象に実施しているのは名古屋市、大阪市、北九州市の3市。市営バスと民間バスを対象としているのは、仙台市、川崎市、横浜市、京都市、神戸市の5市。市バスを持たないながらも民間バスを対象としているのは、札幌市、新潟市、堺市、岡山市、広島市、福岡市、熊本市の7市となっています。実施方法については、呼び方も助成制度も多様で、各自治体が知恵を絞りながら、高齢者の移動支援、外出支援として実施しています。
そこで、まず1点目として、既に15政令指定都市で実施されている高齢者の移動、外出支援について、なぜさいたま市はこれまで議論がされてこなかったのか、素朴な疑問としてお伺いいたします。
◎高橋篤副市長 神坂達成議員の御質問の4、公共交通の利用促進及び高齢者の健康長寿と社会参加について、(1)高齢者の移動、外出支援についてお答えさせていただきます。
高齢化が急速に進展する中、高齢者の移動や外出に係る支援につきましては重要な課題だと認識しております。本市では、平成28年度から令和元年度にかけまして、庁内関係部署による、公共交通と福祉移動支援に関する勉強会を開催いたしまして、移動支援策について検討を進めてまいりました。具体的な施策検討のため、平成29年度に高齢者の移動支援調査検討業務を委託により実施し、路線バス等の運賃補助を含めた他市の先進事例や交通需要の地域差を踏まえた支援の在り方について整理を行いまして、提出された報告書を基に、今後ますます高齢者人口が増加する中で持続可能な移動支援制度を策定することといたしました。
これらの検討の結果を踏まえ、令和元年度からバス停までの距離があるなどの、いわゆる交通空白地域等を対象に高齢者福祉施設の運営法人等の御協力をいただき、高齢者等の移動支援事業をモデル実施いたしました。令和3年度からは、対象を全ての市域に拡大し事業を実施しておりますが、現在のところ、2地区で実施がなされているところでございます。
高齢者へのバス運賃助成制度の創設(堺市の事例)
◆神坂達成議員 私が言っているのは、そういうあまり細かい話ではないんです。市域全体で、もっと公共交通を活用したまちづくりをするべきだと言っているわけです。先ほど、これを見てもらいましたけれども、実施していない5市がありました。そのうち、千葉市と浜松市と静岡市は、制度を廃止しようということで廃止しております。さいたま市と、あと残るは相模原市2市だけなんです。相模原市はよその市なので、私はどうなっているか分かりませんけれども、現状でいうと、実質、さいたま市だけ何もしていないということが導き出されてしまうわけです。ぜひともこれから高齢化社会に向けて、そういったことを課題としていく。よく市長は、運命の10年だ、また、シンカをさせていくんだとおっしゃっております。まさに今やるべきことがこういったことではないかなと私は感じております。
それでは、続いて2番に移ります。(2)高齢者へのバス運賃助成制度の創設について伺います。私は、さいたま市と同様に地下鉄も市営バスを持たないながらも、お出かけ応援制度を実施している堺市へ視察に行ってきました。堺市では、65歳以上の市民がICカードを使い、現金100円を支払うことで、民間バスや阪堺電車、乗合タクシーに乗車できる制度を構築しています。担当者からは、シンクタンクによる導入の効果検証について説明をいただきました。
ポイントは3点ありました。1点目は、制度導入によりバス利用者が以前よりも約52%増加したことに加え、通勤通学のピークから外れた時間帯を利用していることから、効率的なバス運行や路線維持に寄与していること。2点目は、外出機会や外出範囲が拡大し、高齢者の体力、健康、生きがいや気力が増進していること。3点目は、利用者の外出増加により経費の8.8倍となる約56億円の経済波及効果が確認されており、市内経済への好循環に寄与していることです。堺市では、これらの効果が検証されたことにより、今後も制度を維持していくとしております。高齢者が家に閉じ籠もらず外出する機会を増大させる効果は、認知症、鬱病の予防、また孤独感の緩和、体力の向上、健康維持や明日への活力などにつながり、結果的に医療費の削減にも寄与します。
さいたま市においても、先行する15政令指定都市を参考に、高齢者に対するバス運賃助成制度を導入し、公共交通の利用促進及び高齢者の健康長寿と社会参加に取り組むべきです。本市の見解をお聞かせください。
◎小川博之副市長 神坂達成議員の御質問の4、公共交通の利用促進及び高齢者の健康長寿と社会参加についての(2)高齢者へのバス運賃助成制度の創設についてお答えいたします。
本市では、65歳以上の市民を対象としました長寿応援ポイント事業や、75歳以上の市民などを対象としましたアクティブチケット交付事業、それから先ほど高橋副市長からの答弁にもありましたけれども、移動が困難な高齢者を対象としました高齢者等の移動支援事業を実施しまして、高齢者の生きがいや健康づくり、外出支援につながる取組を進めているところでございます。また、一部の路線バス事業者におきまして、通常よりも低額となる高齢者専用定期券を販売し、公共交通の利用促進を図っているところでございます。
さらに、高齢者を含めた全てのバス利用者の利便性向上のために、路線バス事業者と定期的に検討会を開催しており、双方が抱える課題の共有を図り、今後の利用促進策としての乗り継ぎ割引や共通定期券制度の導入など、持続可能な地域公共交通の維持、確保を目指しているところでございます。
議員御指摘のとおり、超高齢社会のさらなる進展を見据えた公共交通の利用促進策や外出機会の創出は重要な課題と認識しておりますので、議員御指摘のあった堺市など他都市の取組の状況もよく調査、分析しながら検討しまして、議員御提案の高齢者へのバス運賃助成制度の検討も含めまして、広く市民が移動しやすい交通環境の充実に向けて取り組んでまいりたいと考えております。
保健福祉局と都市局の縦割りと答弁者
◆神坂達成議員 前向きに検討していただけるということで、ぜひともよろしくお願いします。
今1点、気になったんですけれども、何でこれは小川副市長が答弁されているんでしょうか。私は高齢者福祉ですよというお話をしています。先ほどこれを見せました、15政令指定都市やっていますよと。これは私が調べましたけれども、15政令指定都市全てが保健福祉部局でやっているんです。担当所管と違う人が答弁するというのはいかがなものなのかな。どうしてそういういきさつになったのか、質問と少し違うかもしれませんけれども、ここにさいたま市の課題があるんではないかな。全ての先進市が保健福祉部局でやっているのに、さいたま市だけ、なぜか交通でやる。ここに大きな問題があると思いますけれども、これを教えてください。答弁できますか。
◎小川博之副市長 神坂議員の再質問にお答えいたします。
この高齢者の移動手段の確保ということにつきましては、特に縦割りという形で検討するのではなくて、先ほど議員の御指摘にもありましたけれども、交通全体で考える必要がある場合もございます。また、最近ですと、都市局におきましてもAIデマンド交通の社会実験をやったりですとか、実はいろいろな取組をやっているところでございます。ですので、やはりここは保健福祉局、都市局でよく緊密に連携を取りながら検討していくことが必要であるということでございまして、特に縦割りで、これは福祉局、これは都市局ということではなくて、今回の答弁につきましても両局で連携して答弁を作成しているところでございますので、よろしくお願いいたします。
公共交通利用促進における組織体制
◆神坂達成議員 おっしゃっていることはよく分かります。それは、ほかの政令指定都市においてもやはり同じだと思うんです。そこを管轄している保健福祉が頑張ってやっているということなのだろうと思います。このままでいくと、やはりそれは交通局ですよ、保健福祉局ですよと押しつけ合いになってしまうんではないかなと思います。人口減少社会が本格的にこれから始まって、今、運転手も不足している。それから、運転免許の返納者も増えている。また、地域の移動手段というのを確保していくことがこれから大変に困難になってくる。コロナもあって、リモートワークが増えて、バス利用者も減っている。こういった危機感もありますので、ぜひとも、もう一度さいたま市としてよく検討していただきたいと思います。
また、今、小川副市長からお話があった内容について、3番目を伺いたいと思います。それでは、(3)として公共交通利用促進における組織体制について伺います。これまで地域公共交通は都市局、高齢者の生きがいづくりや健康づくりは保健福祉局、バス利用促進におけるゼロカーボン政策は環境局、市内経済の好循環は経済局となっています。しかしながら、さいたま市が本気で交通政策を通して持続可能な都市を目指すのであれば、未来都市推進部のように市長直轄の組織として体制強化を図るべきではないかと私は考えますけれども、市の見解をお伺いしたいと思います。
◎小川博之副市長 神坂達成議員の御質問の4、公共交通の利用促進及び高齢者の健康長寿と社会参加についての(3)高齢者の移動、外出支援における組織体制についてお答えいたします。
本市では、超高齢社会の到来や地球規模の環境負荷軽減へのさらなる要請、観光需要の充足などの社会情勢、暮らしの変化に対応し便利で利用しやすい都市構造に合った公共交通ネットワークの構築により持続可能な都市を目指しているところでございます。
議員御指摘のとおり、この目的を達成するための施策に携わる部局は多岐にわたっております。先ほど議員より御指摘がありましたけれども、都市局におきましても、いろいろと今、バス事業者とやり取りさせていただいていますし、交通AIデマンドタクシーの実証実験をやったりしております。また、環境局でも今、脱炭素の取組ということで、いろいろな検討をしているところでございますし、保健福祉局におきましても、先ほど御答弁させていただいたとおり、いろいろなメニューを用意しているところでございます。高齢者についても、今、いろいろな高齢者の方がいらっしゃると思います。元気な高齢者の方もいれば、免許を返納された高齢者、それから移動支援が必要な高齢者と様々な高齢者がいらっしゃると思いますので、そういった高齢者の状況に応じて、現在持っております市の支援制度、こういったものがどこまで対応できているのかというようなことをしっかりと検討して、さらなる施策が必要なのかどうかということについて検討していくことが必要なのではないかなと思っております。
そういうことから、現在行っております勉強会の体制を拡大いたしまして、部局横断した検討会議を早急に設置することにより、課題の共有や施策などの検討を進めてまいりたいと考えているところでございます。また、必要に応じて推進体制についても検討してまいりたいと考えております。
スポーツのまちづくり(緑区における体育館建設)
◆神坂達成議員 御丁寧な御答弁いただきまして、誠にありがとうございました。ぜひとも推進のほうをお願いしたいと思います。
それでは、5番目、最後の項目に移ります。スポーツのまちづくりについて、(1)緑区における体育館建設について伺います。さいたま市では、2010年4月に、さいたま市スポーツ振興まちづくり条例を制定し、生涯スポーツの振興を推進してきたと承知しております。しかし、一方で、体育館など利用して行うインドアスポーツを楽しんでいる市民からは、体育館の予約がなかなか取れないという声が多く寄せられています。調べてみると、体育館の抽せん倍率は5倍を超えており、人口1万人当たりの競技床面積は、政令指定都市の中でも14位にとどまっています。インドアスポーツと一口に言っても、バレーボール、バスケットボール、バドミントン、卓球、その競技人口の裾野は広く、多くの市民が生涯スポーツとして楽しまれています。既に条例制定から12年以上が経過していますが、理想と現実のギャップはいまだ埋まる状況にはありません。
私は、これまでも様々な機会を通して、緑区には体育館がない、1区1体育館の建設をと主張してまいりました。そのかいあってか、令和4年3月に策定された、さいたま市スポーツ施設整備方針では、早期に5,000平米程度の増床を目指し、市民のニーズに応え、スポーツ実施率の向上の受皿を整えていくことが位置づけられました。候補地としては、美園地域ほか2か所が選定されています。
そこで、お伺いします。1点目として、早期の新規体育館建設が位置づけられたことを受け、用地確保を含め、この先どのように進めていこうと考えているのか、お聞かせください。
2点目として、本整備方針では、将来の都市構造を踏まえ美園地域としていますが、緑区内のもう少し広い範囲内で建設用地を検討すべきではないでしょうか。見解をお聞かせください。
◎高橋篤副市長 神坂達成議員の御質問の5、スポーツのまちづくりについて、(1)緑区における体育館建設についてお答えいたします。
本市では、安全なスポーツ施設を持続的に提供し、市民が身近でスポーツに親しむことのできる環境整備を行うため、今年3月に、さいたま市スポーツ施設の整備方針を策定し、先ほど御質問にもありましたとおり、将来不足が予想される体育館の競技場床面積を全市で5,000平米程度増床し、全国、関東大会が行える施設を1施設、市民大会等が行える施設を2施設、新設することとしたところでございます。この整備方針を踏まえ、美園地区における新設する体育館については、今後、市の未利用施設の活用を含めた建設地の選定や整備手法の検討を行ってまいりたいと考えております。
次に、美園地区について、緑区内のもう少し広い範囲で建設地を検討すべきではないかとの御質問についてでございますが、整備地区の選定に当たりましては、本市の将来都市構造の考え方も踏まえ、美園地区を含む3副都心地区に新規整備を行うこととした方針にのっとりまして、まずは美園地区内での建設地の選定を進めてまいりたいと現在考えております。
◆神坂達成議員 副都心だから体育館を整備するんだというのは安直だと思うんです。私は、もう少し今ある資源を大事にするべきだと思います。例えば大崎地域に造れば、余熱を利用することができるかもしれない。スポーツをやった後に一風呂浴びて帰るかと言って、見沼ヘルシーランドに入るかもしれない。こういったことも視点では必要なんではないでしょうか。画一的に、ただ副都心だから設置するというのであればまた全然話が違ってしまうと思います。もっとフレキシブルに考えるべきだと思いますけれども、再度お願いいたします。
◎高橋篤副市長 神坂議員の再質問にお答えさせていただきます。
先ほど御答弁申し上げましたように、まずは美園エリアで検討させていただくということでございますが、そこに建設地を見いだせない場合にあっては、検討範囲の拡大を視野に入れる必要があるものとは考えております。

