会議:平成23年12月定例会 / 開催日:2011-12-06 / 役職:議員(本会議) / 出典:さいたま市議会 会議録検索システム
自転車交通の総合安全対策
◆神坂達成議員 公明党の神坂でございます。通告に従いまして質問させていただきます。
1 自転車交通の総合安全対策について。
埼玉県では、人口1人当たりの自転車保有台数が全国で1位となりましたが、中でもさいたま市は人口も多く、統計こそ明らかにされていませんが、保有台数は県内トップと推定されます。現在、自転車における交通ルールやマナー違反に対して、警察からの取り締まりも強化されていますが、さいたま市としても、ソフト、ハード両面からの自転車交通の総合安全対策の策定が必要であると感じているのは私だけではないはずです。
しかし、一方で、子どもたちや高齢者による死亡事故や事故件数は増加の一途をたどっており、自転車関連の事故は交通事故全体の2割を占めており、自転車乗車中に死傷した3分の2に何らかの法令違反が認められる状況です。
さらに詳しく事故の状況などを分析してみると、年代ごとに、はっきりとした問題点が浮かび上がってきます。例えば小学生は交通ルールの基本教育を受ける機会が極めて少ないため、一時停止や危険箇所を認識できずに事故に遭遇しています。中学生、高校生では、事故発生率が最も高く、無灯火やルール、マナーの欠如、スピード違反による事故が顕著に見受けられます。主婦や大学生、社会人等では、軽車両としてのルール、マナー違反による事故が多く、正しい自転車利用の啓発が必要です。高齢者では、死亡率が最も高いことから、安全教育と自転車に関する知識や技能の指導などが必要です。
この問題点を改善するため、自転車総合安全対策における世代別の教育プログラムを構築し、体系的な交通安全教育が必要であると考えます。特に自転車利用率の高さ、事故発生割合の高さを考えると、これまで小学生を中心に行っている安全教育を中学生や高校生に対して充実させていくことが、事故減少に向けた重要課題です。市民の安全を守るという観点から、自転車を運転する人々に対して、しっかりとした施策を打ち出すべきです。
そこで、お伺いします。(1) 自転車交通の総合安全対策における世代別安全教育と啓発について、小学生に対しては自転車運転免許の交付による教育効果を高める取り組みを実施すべきと考えますが、見解を伺います。
また、事故発生率が最も高い中学校や高校の全校で事故、運転者責任及び交通違反に対する制裁の事例による教育やスケアード・ストレイト教育技法を導入した交通安全教育を行うべきと考えますが、見解を伺います。
さらには、高齢者に対して安全教育と自転車に関する知識や技能の指導を実施すべきと考えます。この3点について見解を伺います。
平成17年11月、携帯電話を使用しながら無灯火で被害者に大きな後遺症を与えたとして、当時16歳の女子高生とその父親に対して5,000万円の損害賠償の支払い命令が横浜地裁で言い渡されました。同じような過ちがさいたま市で繰り返されないよう、行政として任意保険の加入を奨励すべきと考えます。
そこで、お伺いいたします。まず、事故に備えた小中高生へのTSマークや自転車任意保険の加入に関する必要性を痛感していますが、市としての見解を伺います。
次に、道路交通法改正に伴う13歳未満へのヘルメット着用努力義務について、本市小学生以下に対する啓発運動を行うべきと考えますが、見解を伺います。
また、子どもたちが楽しみながら交通ルールを学べるよう、交通公園もしくはその機能を有する公園を設置すべきと考えますが、見解を伺います。
最後に、子どもたちや高齢者が集う屋内施設に、道路に潜む危険性などを体験学習できるよう自転車シミュレーター等を設置すべきと考えますが、見解を伺います。
続いて、(2) 自転車交通総合安全対策における自転車交通環境整備についてお伺いいたします。
本年10月25日に警察庁より発表された通達では、良好な自転車交通の実現のためには推進すべき対策として、自転車の通行環境の確立と自転車専用の走行空間の整備が道路管理者に求められています。本文では、自転車専用の走行空間を整備するとともに自転車と歩行者との分離を進めていくことが不可欠であると結論づけています。
一方、警察の取り締まりが強化され、車道への走行を促されても、現状の道路環境では、怖くて車道を走れないとの声が市民から聞かれます。警察からの分離要請と市民からの声をどのように実現していくのか、大きな問題です。この問題を解決するためには、市としてフレキシブルで弾力的なプランが必要不可欠です。都市交通行政における自転車交通体系の位置づけについて、さいたま希望(ゆめ)のまちプラン、第9次さいたま市交通安全計画、総合都市交通体系マスタープラン、都市交通戦略、交通バリアフリー基本構想等を確認しましたが、現段階においてさいたま市における自転車交通体系の位置づけが全くと言っていいほどありません。完全に抜け落ちている状態です。
そこで、都市交通行政における自転車交通体系を早急に策定すべきと考えますが、見解を伺います。
さらには、その関連する部局は多局にまたがることから、部局横断的なプロジェクトチームを編成すべきと考えますが、見解を伺います。
◎小山茂樹市民・スポーツ文化局長 神坂議員の御質問の1 自転車交通の総合安全対策について、(1) 自転車交通の総合安全対策における世代別安全教育と啓発について、① 小学生への自転車免許の交付と、中高生への事故・運転者責任・交通違反に対する制裁事例による教育やスケアード・ストレイト教育技法の全校実施と、高齢者に対する安全教育と自転車に関する知識・技能の指導の実施についてお答えいたします。
本市では、児童生徒による交差点への飛び出し事故や自転車乗車中の事故などが増加していることから、交通安全教育の徹底を図っているところでございます。
自転車運転免許につきましては、自転車の安全な乗り方を指導し、交通安全に対する意識を高めることができるものであり、将来にわたり交通事故防止に効果があると認識しております。昨年度は、各警察署と連携を図り、小学校22校の3、4年生を中心に実施し、2,360名に自転車運転免許証を交付したと伺っております。今後は、自転車運転免許制度を導入する学校がふえるように、各警察と一層連携を図ってまいります。
また、交通安全教育の充実を図るために、各学校では全校集会や交通安全教室、学級指導などにおいて、自転車運転による事故事例や自転車事故で問われる責任、自転車での加害事故例などを具体的に取り上げ、指導しております。今後も交通事故防止及び自転車交通ルール遵守の徹底を図るよう、引き続き指導してまいります。
スケアード・ストレイト教育技法につきましては、模擬交通事故の実演を通じて交通安全教育を効果的に実施するものであると認識しております。昨年度、県警察等と連携を図り、各学校の安全教育の担当者を対象に、その教育的効果について研修会を実施いたしました。今年度は市内中学校1校と高等学校1校の生徒を対象にスケアード・ストレイト教育技法を用いた交通安全教育を実施したところです。今後は、より多くの学校で実施し、一層の交通安全教育の充実を図ってまいりたいと考えております。
次に、高齢者に対する交通安全教育につきましては、市内の老人クラブ、社会福祉協議会、社団法人シルバー人材センターや老人福祉施設に対し、本市交通教育指導員による交通安全教室を実施し、自転車の交通安全対策も行っております。また、要望により自転車に関する知識、技能の習得についても実施し、多くの高齢者に参加していただいており、平成22年度においては40団体、1,649人に参加いただきました。引き続き、より効果的な交通安全教室の実施の拡充について努めてまいりたいと考えております。
次に、② 小中高生へのTSマークや自転車任意保険加入啓発と、13歳未満へのヘルメット着用努力義務の啓発推進についてお答えいたします。
自転車利用者が加害者となり損害賠償を請求される事例が発生していることにつきましては、本市においても認識しており、その対策として、議員御指摘のとおりTSマークや自転車任意保険への加入が重要であると考えております。そこで、安全対策の一環といたしまして、ポスターやチラシ、リーフレットなどを作成し、市内の中学校及び高等学校などへ掲示を依頼し、啓発しているところであります。
また、自転車乗車中のヘルメット着用につきましては、交通安全キャンペーン時や交通安全教室において着用の必要性について指導、啓発を行っており、このような啓発活動は継続することが効果的であることから、今後も実施してまいりたいと考えております。
次に、③ 交通公園もしくはその機能を有する公園の設置と、子供たちや高齢者の集う屋内施設への自転車シュミレーター等の設置についてのうち、市民・スポーツ文化局所管についてお答えいたします。
本市では、交通ルールやマナーの体験学習といたしまして、より多くの方に参加していただくため、いつでも、だれでも交通安全教育が受けられるよう、本市交通教育指導員による交通安全教室を出前形式で実施しております。議員御指摘の自転車シミュレーター設備を使用した体験学習が子どもから高齢者まで、楽しみながら学べることにすぐれていることは理解しておりますが、安全で適切な利用のための指導者の配置や設置された場所での学習と限定されるため、当面は交通教育指導員による交通安全教室を推進してまいりたいと考えております。
以上でございます。
◎中野君男都市局長 御質問の1 自転車交通の総合安全対策について、(1) 自転車交通の総合安全対策における世代別安全教育と啓発について、③のうち、交通公園もしくはその機能を有する公園の設置についてお答えいたします。
さいたま市域内都市公園の整備については、市民の憩いや自然との触れ合い、スポーツ、レクリエーションや地域活動の場として、また防災の観点からも重要な役割を果たす都市公園を都市の緑の核、身近な公園の核と位置づけ、計画的に公園整備を進めております。
議員御質問の交通ルールを学べる交通公園等が他の自治体に設置されていることは承知しておりますが、交通公園の設置につきましては、他部局との調整を図りながら、市民ニーズやソフト面の運用方法、交通安全対策としての有効性など、他都市の先進事例を調査し研究してまいりたいと考えております。
次に、(2) 自転車交通総合安全対策における自転車交通環境整備について、① さいたま市都市交通行政における自転車交通体系の策定の必要性について、及び、部局横断的なプロジェクトチーム編成の必要性についてお答えいたします。
議員も御質問の中にありましたとおり、本年10月25日付で交通管理者である警察庁交通局長より、良好な自転車交通秩序の実現のための総合対策の推進についての通達が、各都道府県警察の長あてに出され、自転車の原則車道通行の徹底と自転車の通行環境整備の必要性について示されたところであります。この通達に基づき、埼玉県警察本部においては、今後、幅員3メートル未満の歩道における自転車通行の見直しや交差点部における自転車横断帯の見直し方針等について、自転車、歩行者の利用状況や周辺の環境などを考慮しながら検討していくと聞き及んでおります。
また、一方、国土交通省においては、去る11月28日に安全で快適な自転車利用環境の創出に向けた検討委員会を設置し、今年度中に同委員会から自転車利用環境創出ガイドラインの提案を受け、その後、警察庁と共同でガイドラインの策定を行っていくと伺っております。
本市といたしましては、こうした警察、国土交通省の動向を注視しながら、議員御指摘のとおり庁内においても多くの所管にまたがる施策であることから、他局横断的な検討体制や都市交通施策としての総合的な自転車交通施策のあり方について検討してまいりたいと考えております。
環境共生都市への戦略:都市鉱山とレアメタルの有効活用
◆神坂達成議員 次に移ります。
2 環境共生都市への戦略についてお伺いいたします。
現在さいたま市では、多くの小型家電が廃棄されたり、家庭で眠ったままになっています。小型家電には貴重な金属が含まれています。環境省の試算によると、毎年使用済みとなる携帯電話などの小型家電は97品目で76万トンに達し、それらには資源価値のある金属が28万トンも含まれています。金額に換算すると874億円に上るそうです。日本の人口の約1%が住んでいるさいたま市で推定換算すると、年間8億7,400万円のレアメタルを埋め立てているというもったいない状況が続いていることになります。現在はレアメタルの価格が高いことから、消費者がリサイクル料を負担しなくても回収率が30%になれば採算がとれると言われています。この都市鉱山の有効活用を早急に行うべきです。
そこで、(1) 「都市鉱山」レアメタルの有効活用について、市の見解を求めます。
また、この都市鉱山、レアメタルを回収するというだけではなく、さらに一歩踏み込んだ戦略として、産業構造の転換に対応する次世代産業である環境関連産業の集積を行い、市内経済の活性化や雇用の創出につなげていくという可能性があります。省エネ社会の推進と市内への次世代産業の誘導のために再生可能エネルギー産業、レアメタル回収等の資源循環型産業等を誘致し、産業集積拠点の整備を図ることが大事と考えます。
そこで、資源循環型産業等を誘致するため、産業集積拠点の設定や整備を進める新成長戦略を策定すべきと考えますが、見解を求めます。
◎清水勇人市長 神坂達成議員の御質問の2 環境共生都市への戦略について、(1) 「都市鉱山」レアメタルの有効活用についてお答えいたします。
レアメタルは、昨今の次世代自動車や省エネ製品をはじめとする高付加価値、高機能製品の製造に欠かせない素材でありますが、希少性や遍在性が高く、生産国の輸出政策や政治情勢、主要生産施設の状況、投資家の思惑などに大きな影響を受けるため、我が国にとってはその安定供給が極めて重要なものとなっております。このため国においても、使用済み製品に含まれる有用金属のリサイクルが必要であるとして、中央環境審議会のリサイクル部会小委員会におきまして、小型家電等のリサイクルの制度化について検討が進められているところであります。
現在本市では、小型家電の多くを燃えないごみとして収集しておりますが、小型家電を選別するためには収集する際に新たな分別が必要となり、その分、収集運搬費用が増加いたします。また、燃えないごみのままで収集し、中間処理施設で選別する場合にも、その費用が発生することになり、これらの費用を賄うために、議員御指摘のように回収率の確保がかぎになるというふうに考えております。このため本市といたしましても、小型家電リサイクルへの取り組みを本年度内に改定をいたします一般廃棄物処理基本計画の重点施策の一つとして位置づけるとともに、国の制度化の動きも注視しつつ、費用対効果を念頭に効率的な収集運搬、処理方法や資源化ルートなどについて検討を開始したいというふうに考えております。
◎森田治経済局長 次に、2 環境共生都市への戦略について、(2) 資源循環型産業等の誘致を視野に入れた、新成長戦略の策定についてお答えいたします。
本市の企業誘致につきましては、しあわせ倍増プラン2009の戦略的企業誘致を実現すべく誘致活動を展開しております。誘致対象とする産業分野は、御質問の資源循環型産業を含めた環境分野をはじめ製造技術分野やエネルギー分野など、国の成長産業分野である8分野を広く対象としているところでございます。既に北九州市や川崎市では、エコタウンやゼロ・エミッション工業団地として取り組まれておりますが、こうした産業のプラント機能の整備は、港湾やエネルギー施設、生産拠点など、臨海部の産業基盤を活用した取り組みであるものと認識しております。
一方、本市では、都心に近く、人材確保や交通利便性のメリットがある反面、地価が比較的高く、生産活動の適地が少ないことから、本社、支社機能や研究開発機能の立地が多いのが実情でございます。これらを踏まえ、本市では、本社、研究開発型企業を中心とした企業誘致活動を精力的に行う一方で、本市の持続的な成長を導く観点から、次世代成長産業の本社、研究開発機能の受け皿となる新たな産業集積拠点創出に向けた検討を進めております。今後におきましても、議員御指摘の市内経済の活性化や雇用創出を念頭にグローバル経済や社会情勢の変化を踏まえ、本市の立地特性と企業ニーズを的確にとらえた産業施策に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
住居表示
◆神坂達成議員 小型家電回収につきましては、市長の強いリーダーシップのもと、ぜひとも実現していただきたい、このように思います。
次に移ります。
3 住居表示について。
先ほど稲川議員からも、図らずも御質問がございました。ぜひとも若い職員の意見を聞いてと。私、職員ではありませんけれども、自称、若いつもりでございますので、若い人の意見である、こんな思いで聞いていただければというふうに思います。
さいたま市が誕生して10年が経過しました。本市においては、これまでの10年、これからの100年をキャッチフレーズに掲げ、住民サービスの向上やさいたま市ブランドづくりに取り組んでいますが、政令市という洗練されたイメージとは裏腹に、さいたま市では住所に字や大字という文字が多くの地域で住居名称として使われており、何丁目何番地何号という住居表示が少ないという実態があります。
本来、字や大字は江戸時代以前から使われていたもので、住宅が少なかった時代の表現方法の名残であり、住宅が密集し、123万人を擁するさいたま市においては、住所がわかりづらいという問題点があります。例えば私が住んでいる緑区三室地域でも、近所でありながら番地が飛んでおり、2けたの番地と3けた、4けたの番地が混在しているという事実があります。何もこれは私の地域に限定されたことではなく、さいたま市各地域で発生している共通の問題です。住民サービス向上という観点からも、都市のイメージアップという観点からも、住居表示の変更を戦略的に行うべきです。
ここで住居表示に関する全国18政令市の実施状況があります。この比率は、市域面積における市街化区域の住居表示の割合を算出したものです。出典は大都市比較統計年表、平成21年3月31日現在のものでございます。1位は大阪市、100%、2位は福岡市、97.56%、3位は広島市、96.07%と続き、さいたま市は13位、39.54%という結果です。
また、過去のデータをひもといてみると、旧浦和市、旧与野市、旧岩槻市では、住居表示変更の事業を実施していました。また、以前には旧大宮市でも市の記念事業として大規模な住居表示への変更計画もされていたようです。ただし、これは国の法改正により立ち消えになってしまったようです。私が不思議に思うのは、旧市体制では実施していたものが、なぜかさいたま市になって住居表示への変更という住民に対するサービスが停滞してしまっていることです。今までの10年がそうだったように、これからの100年先も、字や大字をさいたま市は使い続けるのでしょうか。市民にとってわかりやすいまちづくりや洗練された都市イメージは大切です。
そこで、お尋ねいたします。住居表示を変更しないことは、市民への明確なサービス低下であると思いますが、これについて市の見解を求めます。
また、住居表示の変更を行うための条件があればお聞かせください。
それと、その条件が整えば住居表示の変更を行うのか。さらには、今後住居表示審議会等を立ち上げ、住居表示実施計画等を策定するべきと考えます。そして、そのためには庁内でのプロジェクトチームが必要であると考えますが、これらについて市の見解を求めます。
◎小山茂樹市民・スポーツ文化局長 3 住居表示について、住居表示を変更しないことによる市民サービスの低下についての市の見解、住居表示実施の条件について、また、住居表示審議会や住居表示実施計画の策定、及び庁内プロジェクトチームの立ち上げについてお答えいたします。
まず、住居表示を変更しないことで市民サービスが低下しているということについてですが、わかりやすい住所の表示に切りかえる手法につきましては、町名地番変更と住居表示の2つの手法があります。議員御指摘のとおり、住居表示の実施割合につきましては、平成20年度末で、これは市街化区域だと思いますが、約39%という、今データを見せていただきました。こうした結果になっておりますが、これまで本市では住居表示に加えて、土地区画整理事業等の完了に伴い面整備が終了した地域から順次町名地番の変更を実施しており、市民サービスの向上を図ってきたところでございます。
次に、住居表示を実施するための条件についてですが、住居表示を実施する場合、道路や水路などの恒久的な施設等により街区を設定するため、面整備が終了しており、人口の集中状況や街区の形成状況といった各種の地理的条件等がそろっている市街地であることが条件となります。
次に、この条件が整えば住居表示の変更を行うのかについてですが、条件が整った場合であっても、住居表示の実施には町名の変更や街区割り等について対象地域にお住まいの皆様の合意形成が必要となるため、慎重な検討が必要になるものと考えております。
最後に、住居表示審議会の立ち上げ、実施計画等の策定、庁内プロジェクトチームについてですが、住居表示の実施には市民への周知が必要であり、あわせてシステム改修等には多額の経費がかかります。また、対象地区にお住まいの方には自動車運転免許証や預貯金口座の住所変更など、御自身でさまざまな手続を行っていただくことになります。そのため、住居表示を実施する場合には、庁内のプロジェクトチームや検討組織などによる検討が必要であると考えており、住居表示審議会の設置や実施計画の策定にも取り組む必要があるものと考えております。
いずれにいたしましても、わかりやすい住所の表示への切りかえにつきましては、当面、土地区画整理事業等の進捗に合わせた町名地番変更の取り組みを進めてまいりますが、住居表示の実施につきましては、町名等の変更など市民生活に影響を与えることとなり、また多額の経費などの諸課題があることから、中長期的な取り組みも視野に入れ、今後課題等を整理したうえで検討してまいりたいと考えております。
以上でございます。
学校施設の安全対策と機能強化
◆神坂達成議員 次に移ります。
4 学校施設の安全対策と機能強化について。
いざ災害が起こったとき、学校施設や公民館の地域防災拠点としての重要性が再認識されました。しかし、東日本大震災では学校施設の防災機能が十分でない実態が浮き彫りになりました。いつ発生するかわからない次の災害に備え、学校施設の防災対策を急がなければなりません。
さいたま市では、学校の耐震化については平成24年度にすべて完了する予定ですが、あくまでも構造物の耐震化のみにとどまっています。3.11の大震災では、学校施設の天井や照明器具などが落下する被害が相次ぎ、建物自体の損傷が軽微であっても、避難所として使用できなくなる事態が発生しました。学校の安全性確保には、天井や照明器具などの非構造物の耐震対策が重要です。仮に身を隠す場所がない体育館で天井や照明器具などが落下すれば、大惨事になりかねないことが想定されます。
文部科学省では平成23年5月24日に施設整備基本方針を改正し、公立学校施設の耐震化について、平成27年度末までのできるだけ早い時期に完了させるという目標を打ち出しています。また、公立学校の耐震化と防災機能強化については、第3次補正に1,627億円が計上されました。
そこで、体育館の耐震対策への取り組みについての現状と今後の予定について、また非構造物に対する耐震化の現状と今後の実施計画についてお聞かせください。
次に、学校施設の大半は、地域の避難所として指定されているにもかかわらず、トイレのバリアフリー等十分な機能が備わっていないという課題があります。そこで、学校や公民館等のトイレのバリアフリー化への実情と対応、及び、学校施設整備におけるトイレ整備の状況と実施計画についてお聞かせください。
◎稲葉康久副教育長 4 学校施設の安全対策と機能強化について、(1) 体育館や学校施設の非構造物に対する、耐震への現状と今後の予定についてお答えいたします。
はじめに、体育館の耐震化の現状でございますが、議員御質問の中にありましたように、校舎と並行して補強工事を進めており、平成24年度末には耐震化が完了する予定でございます。
次に、非構造部材の耐震化につきましては、議員御質問の中にありましたとおり、文部科学省の施設整備基本方針及び基本計画の改正により、平成27年度までという学校施設の耐震化完了の目標が明記されたことに加え、新たに窓ガラスや天井材等の非構造部材の耐震化の推進が盛り込まれました。本市における学校施設の非構造部材の耐震化の現状といたしましては、工事等の中で部分的に対応しており、耐震補強工事において、ガラスブロックやコンクリートブロックの補修、また外壁についても必要に応じて耐震補強工事や外壁改修工事、さらには通常補修において外装材の剥離等、危険と判断された箇所の補修を実施しているところです。これまで校舎、体育館の耐震補強工事を優先して実施してまいりましたが、今後は国の施設整備基本方針等を踏まえて、大規模改修工事の際などに非構造部材の耐震化を図ってまいりたいと考えております。
また、特に体育館につきましては避難場所として使用することから、非構造部材の耐震化につきまして、バリアフリー化などの整備とあわせて進めてまいりたいと考えております。
次に、(2) 学校や公民館等のトイレのバリアフリー化への実情と対応、及び、学校施設におけるトイレ整備の状況と実施計画についてお答えいたします。
学校のトイレの改修に当たっては、原則として建築後25年を経過した箇所を対象とし、老朽度、緊急度を勘案のうえ、給排水管を含む全面的な改修を実施しております。学校のトイレ改修は、よりよい教育環境を確保する観点から特に重要であると認識しており、今後も計画的に改修を推進するとともに、改修にあわせて洋式化などバリアフリー化の促進を図ってまいります。
なお、体育館につきましては、トイレあるいはスロープの設置状況等、バリアフリー化が進んでいない状況であります。体育館は災害時に子どもから高齢者、障害者など多くの避難者が集まる施設であることから、トイレの洋式化、出入り口へのスロープの設置などのバリアフリー化について、非構造部材の耐震化とあわせて進めてまいりたいと考えております。
最後に、公民館のトイレのバリアフリー化につきましては、現在すべての館で1か所以上、洋式トイレの設置がなされております。また、公民館は災害時には高齢者や障害者などが優先して避難する避難場所として位置づけられておることから、今後トイレの改修の際には洋式トイレの増設や段差の解消を行い、バリアフリー化を促進してまいりたいと考えております。
依存症対策:ギャンブル依存症の早期発見と普及啓発
◆神坂達成議員 次に移ります。
5 依存症対策についてお伺いいたします。
アルコールや薬物への依存についてはよく知られておりますが、ギャンブルへの依存が病気であることは余り認識されておりません。世界保健機関(WHO)が定めている国際疾病分類には病的賭博として掲載されており、病気と定義されています。アメリカでは1960年代から社会問題として対策を講じており、最近はシンガポールや韓国でも、患者の数の増加から国家的課題として対策に乗り出したと聞いております。
健全な範疇では市民の娯楽としてのギャンブルも、依存症になると病気であることを自覚しないまま、借金までして行い続けることが問題視されております。日本では患者数は増加しており、推計で200万人を超えると言われております。家庭内の不和により離婚に至ったり、多重債務や犯罪、自殺など、重大な社会問題に結びつくことも少なくありません。ギャンブルで身を持ち崩すのは単に本人の意識の問題ととらえがちでありますが、その基礎には依存症という病気があることをしっかり認識して対応することが必要です。
先日、ギャンブル依存症の克服支援に取り組まれているNPO法人JAGO理事の藤田いずみ氏から話を伺いました。ギャンブルなどの依存症については、まず本人や周囲の人が依存であることに気づき、状況が悪化し自殺などに至る前に回復に向けた適切な支援につなげることが大事であるとのお話でありました。
早速、さいたま市で依存症対策の現状を調査するため、こころの健康センターにてお話を伺ってきました。驚いたことに、もう既にギャンブル依存症に対する相談は、アルコール依存症と同程度の件数が寄せられております。本人、家族や周囲の人が依存症であることに気づき、速やかに専門的な支援につながるよう広く市民への啓発を図るべきと考えますが、見解を伺います。
◎青木龍哉保健福祉局長 5 依存症対策について、(1) ギャンブル依存症における早期発見と治療、及び、市民への普及啓発についてお答えいたします。
議員の御指摘のようにギャンブル依存症は意思や性格の問題ではなく、WHOにおいても病的賭博として精神疾患の一つに分類されており、家庭内の不和や犯罪行為、DV、児童虐待、多重債務や自殺など、さまざまな社会問題と関連していることが明らかとなっております。しかしながら、ギャンブル依存症は、病気にかかった御本人が病気であることに気がつきにくいため、早期発見には御本人の周囲にいる御家族や知人、友人、職場の方々の気づきが重要であり、まずは適切な情報を得て、専門の相談機関に御相談いただくことが大切であると考えております。
本市では、こころの健康センターを中心にギャンブル依存症への対策を進めてきており、延べで毎年200件前後の相談を受けています。
適切な専門機関に相談することや病気の知識を得ること、同じ悩みを持つ者のグループに参加し支援を得ること、必要に応じて医療につなげることなどが治療上重要となり、またギャンブル依存症に関する心理教育やカウンセリング、家族間への介入などの方法が求められる場合もあります。
早期発見、治療を促すために、また一人でも多くの方がこの病気から回復されるために普及啓発は大変重要と考えており、これまで市といたしましては、こころの健康センターでギャンブル依存症に関するリーフレットやパネルを作成し、また市民向けの講演会では、ギャンブル依存症から回復された当事者の方のお話を聞く機会を設けるなどし、周知に努めているところです。今後は市のホームページで情報提供を行うとともに、市内の医療機関や相談窓口と情報交換を密にし、ギャンブル依存症についての研修会を開催するなど、さらなる対策の推進に努めてまいります。
以上でございます。

